牛肉、鶏肉、豚肉…肉好きの人は外食だけでなく、家でもうまい肉が食べたい。どうしたら、家でもおいしく肉が食べられるのか。
そんな“思い切り肉を味わいたい!”という人のための肉マニア本が『大人の肉ドリル』(松浦達也/著、マガジンハウス/刊)だ。
本書では、「家の肉をおいしくする」ために有効だと思われる論拠を学術論文や各種文献からひもとく。そして、定番料理から、ちょっと背伸びの変わりダネ、あの店の味まで、すべてにおいしい理由あり! の「全35の肉レシピ」を収録。日本における肉料理の歴史や背景もじっくり振り返りながら、一般的なレシピにも応用できる、真似できる肉の基本を解説している。
本書によれば、シチューのような長時間煮込む料理を除いて、肉料理は内部温度を上げ過ぎないことが「うまい肉」への近道なのだそうだ。
この法則はステーキ、かたまり肉のロースト、鶏のから揚げなど、ほぼすべての肉に共通するのだが、どうしてなのだろうか? 大きな理由は2つある。1つは加熱に伴い、組織が収縮してかたくなってしまうこと。もう1つがその収縮によって肉から水分が失われてしまうこと。
これらの課題を解決すれば、肉をおいしくできるということだ。そのための方法が4つ、本書で紹介されている。
・保水力の高い調味料で加水する。
・酢や酒、レモン汁でマリネして保水力を上げる。
・天然のたんぱく質分解酵素を利用する。
・たたく。筋を切る。
詳しくは本書を読んでみてほしいが、これらの方法でお肉をおいしくできるという。ではここでは、「たたく。筋を切る」について説明をしよう。
肉のかたさは、肉にふくまれる繊維質による部分が大きい。だから、繊維を断ち切れば、肉はやわらかくなる。包丁や筋切り器などで肉の筋を切ったり、ミートハンマーで肉をたたくなど、筋肉の繊維や筋膜などを細かく破砕することでも肉はやわらかくなるという。
本書にはさまざまな肉料理のレシピが掲載されている。ビーフステーキ、鶏のから揚げ、肉味濃厚ハンバーグ…すべて美味しそうだ。とにかく肉をおいしく食べたい。そんな肉好きの人は参考になるはずだ。
(新刊JP編集部)
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※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。