仕事がつまらない。職場での人間関係に疲れている。そう思いながらも毎日、会社に行かなければいけない。働くというのは、そういうものだと思うようにしている人は多いのではないだろうか。
しかし、「働いている時間」は人生において、とても長い。それならば、できるだけネガティブな気持ちを減らして、楽しく、充実した毎日を送りたいものだろう。
本書『仕事に効く! ビジネスをハピネスに変える考え方のコツ』(西沢泰生/著、産業編集センター/刊)では、クイズマニアでエピソード・名言収集家でもある著者の西沢氏が、ビジネスパーソンから歴史上の偉人、スポーツ選手まで、選りすぐりのエピソードと名言から人間関係、プレッシャー、やりがいなど、「仕事に役に立つコツ」を読み解いていく。
責任ある仕事を任されれば、当然、プレッシャーは感じるもの。仕事のプレッシャーにつぶされない方法として、逆に「もっとプレッシャーを感じなさい」というものもある。仕事をする時は、適度な良いプレッシャーを感じつつ、それをうまくコントロールしながら進めるのがベストなのだ。
■一発屋芸人が発していた「言ってはいけない言葉」とは?
本書ではこの「プレッシャー」を曲げて解釈し、漫然と努力を怠っているとやっかいなことになるという反面教師のようなエピソードを紹介している。
過去に一発屋として売れて、今はぜんぜん仕事がない芸人たちが、芸能界において長年一線で活躍されている熟女の方々に人生相談をするという内容のテレビ番組をやっていたのを西沢氏は観ていた。
一発屋で終わる人たちは「終わるべくして終わっている」というのがよくわかって、面白い企画だったという。なぜなら、彼らはビジネスの世界では、自分からは決して言ってはいけない「ある言葉」を連発していたからだった。
長年一線で活躍されている熟女の方々に「あなたたち、また売れたいとか言って、何も努力していないじゃない!」とお叱りを受けた時、彼らは「いや、僕たち、努力しています! 頑張っています!」と口をそろえて言っていたのだ。
フリーライターの上阪徹氏の著書を参考にしながら、西沢氏は本人がいくら「頑張っている」と言っても、頑張っているように見えなければ、周りは白けるだけ。ビジネスの世界では、「頑張っているかどうか」は、自分でなく、周りが決めるものだと指摘する。多くの芸人たちがいる中で、たとえ一発屋だとしても、一度でも有名になることは大変なことである。しかし、その後、停滞してしまうのは「言ってはいけない言葉」を口にしてしまう彼らの言動にも原因があったのだ。
喜劇王・チャップリン、1990年代のヤクルトスワローズ黄金期の立役者である古田敦也氏、アメリカにおける公民権運動の指導者として有名なマーチン・ルーサー・キング牧師など、多くの著名人の名言やエピソードを集めた本書。ある分野で何かを成し遂げた著名人たちの言葉は、仕事のモチベーションを上げるヒントになるはずだ。
(新刊JP編集部)
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※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。