「お受験服といえばファミリア」といわれるなど、老舗ベビー服メーカーとして高い評価を受けているファミリア。特に関西圏での人気は根強く、親から子へ、子から孫へと三代にわたって使っているという家庭も珍しくないという。
そんなファミリアのこだわりは、この言葉に集約されるだろう。
「愛情品質」
親が子どものことを考えるときのように、あかちゃんのことを第一に考え、「本当にいいもの」にこだわって作られた洋服、それが「愛情品質」のものづくりだ。細部にこだわりが施され、子どもたちの肌のこと、成長のことが考えられて作られている。隅々に「子どものことを第一に想う」という親の愛情が詰まっているのだ。
ファミリアは1950年、神戸・三宮で生まれた。創業者は坂野惇子、田村光子、田村江つ子、村井ミヨ子の4人。
彼女たちは、それまで靴屋の一角で「ベビーショップ・モトヤ」という子ども服を扱うお店を開いていた。その働きぶりを見た周囲の人々から「会社組織にして事業をしたらどうか」という声があがり、「株式会社ファミリア」が誕生。その良質な服が評判を呼び、阪急百貨店内での販売を皮切りに、全国でも大きな広がりを見せていく。
ファミリアが多くの親たちから受け入れられたことは必然的だったのだろう。それはもちろん徹底的に親と子どもに寄り添う姿勢が込められているためだ。
会社が大きくなる中で生まれた「誰もがママの身になって作ること」という合言葉は、まさにそれを端的に表している。そして、この合言葉から次のような知恵たちが育まれた。
・子どもの成長に合わせて長く使えるように、身丈、袖丈にヘム(折り返しの布)を十分に取る
・汚れやすく傷みやすいワンピースの白い衿を付け替え可能にする
・洗っても型崩れしないよう、生地が縮まないように工夫した製法を採用
進取の気風が漂う神戸で、創業者4人は欧米の優れた育児法に目を向けていた。それが、「愛情品質」となって子ども服に表現されているのだろう。
『上品な上質』(株式会社ファミリア/編、ダイヤモンド社/刊)は、ファミリアが持っている5つのこだわりについて説明されている一冊。そして「子ども服の本来的な意味」を探りつつ、読者にとって洋服を選ぶ際の参考になるように書かれている。
本書で紹介されている5つのこだわりは「素材」「機能性」「デザイン」「縫製」「品性」だが、最後にこの中から「素材」へのこだわりについてご紹介しよう。
あかちゃんの肌は繊細なため、肌着には上質な天然素材が使われた生地を使っているそうだ。また、肌着の縫い目は内側ではなく外側にしているものがある。これは、やわらかなあかちゃんの肌を縫い目で刺激しないようにするための配慮だ。今では珍しくないタグを外側に付けるという製法もファミリアが初めて取り入れた。まさに子どものことを第一に考えた「愛情品質」が詰まっている。
親の愛情を製品で表現し続けて65年。ファミリアは伝統となっている「上品な品質」を掲げて、これからも子どもたちに着心地のよさを届け続けるはずだ。
(新刊JP編集部)
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※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。