例えば、2月、山梨県警察本部鑑識課長が、1月に同県内で起った火災について「2人死んでました。明日は検証です。寒そう……」などと、会員制SNSに書き込みをした出来事は、記憶に新しいところだ。
また、6月に入ってからは、福岡の消防団員が火災現場を携帯電話のカメラにて撮影、「はなはだ不謹慎」との非難を浴びたという事件もあった。
「公務員の場合、職務上知り得た秘密を漏洩したら、懲戒免職モノと教育されている」(地方公務員)という声を裏づけるように、冒頭の山梨県警鑑識課長はこの書き込みにより本部長訓戒、福岡の消防団員も近く処分される見通しという。どちらの事案も、利用者に実名での参加を求めている会員制SNS・Facebookでの出来事である。
Facebookは、利用者に実名での参加を求めている。この実名性が、Facebookにおける書き込み内容の信憑性が高いとされる所以だ。
航海ルート、軍事戦略もダダ漏らし
昨年の5月頃からFacebook上に、以下のような写真が投稿された。
この写真は軍事知識がない人からみれば、ただ潜水艦が航行している写真としか思わない。しかしある現役海上自衛隊幹部、元同自衛隊幹部、現役下士官ら数人は、口を揃えて次のように話す。
「背景から広島湾、那沙美の瀬戸と丸わかり。護衛艦にある20センチ望遠鏡から撮影したのは間違いない。分角(目盛)が入りこんでいることで、映りこんでいる建物と潜水艦のセイルの位置などから、海上自衛隊の艦艇の航路が容易に読み解ける。この位置に機雷でも仕掛けられたら、たまったものではない」
つまり安全保障上、問題のある写真である可能性が高いということだ。もっとも今の時代、広島湾に諸外国が機雷を仕掛ける可能性は、現実的には低いかもしれないが、元幹部海上自衛官は、こう懸念を示す。