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消費税増税賛成の可能性もあったのに、民主党執行部は…

消費増税反対・小沢グループ川内博史「僕が離党しない理由」

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民主党衆議院議員・川内博史氏
 6月26日、野田佳彦総理が推し進める、消費税増税を柱とする社会保障と税の一体改革関連8法案が、衆院本会議で採決された。採決では、小沢一郎民主党元代表をはじめ、同党内から57人の造反議員が出た。7月3日には、計50人が離党する事態にまで発展し、早くも7月上旬には小沢氏を中心とする新党が発足する見通しだ。

 この離党メンバーの中に、ある議員の名前がないことが、一部のメディアやネット上で話題となった。その名前は川内博史。

「消費税増税反対の急先鋒」「小沢グループの切込隊長」との異名を持ち、民主党議員総会では、居並ぶ党執行部に対し猛烈に抗議する姿が繰り返しテレビで流された川内氏に、消費税増税反対の理由、そして今回の一連の混乱劇について聞いた。

――消費税増税に、なぜ反対なのですか?

川内博史氏(以下、川内) 1997年に消費税率が5%に引き上げられて以来、日本はデフレから脱却できていません。97年に520兆円だった名目GDPは、11年には480兆円にまで減り、この間40兆円が失われました。すでに「年金保険料・介護保険料の増額」「扶養控除廃止に伴う所得税・住民税の増税」が決まっており、これに消費税増税が「トドメ」として加わると、月収40万円のサラリーマンのケースだと、新たな年間負担増はざっくり給料約1カ月分に相当します。その見返りとして受ける新たな行政サービスは何もありません。日本全体の経済、国民生活の状況を考えたら、消費税増税は少なくともデフレから脱却し、名目成長率が回復した後まで待つべきではないか、というのが私の考えです。

――待つ間の財源はどうするのですか?

川内 財源はあります。財務省は「財源ナイナイ神話」を国民に刷り込んできましたが、それはウソです。財務省が作成した国のバランスシートを見ると、負債が資産より357兆円多いですが、大騒ぎするレベルではありません。国債の信用力を示すソブリンCDS金利を見ると、日本はEU経済危機を救う側のフランスとドイツの間で、信用力にまったく問題ありません。また、財務省の「特別会計決算概要」によると、国債整理基金で20.7兆円の剰余金が出ています。加えて、野田総理は外国訪問のたびに、諸外国に対し数兆円単位のお金を提供する約束を繰り返しています。それなのに、「お金がないから増税しかない」と言うんですから、あまりにも国民をだましすぎです。「もう少しきちんと議論してください」というのが私の立場です。私は、国民目線で「おかしい」と思ったので調べましたが、国民の皆さんが「なんかおかしい......」と思うことは、だいたい当たるんです。官僚はそれをごまかすんですよ。

財務省のマインドコントロール

――それなのに、なぜ野田総理をはじめ民主党の皆さんは、増税をやりたいんですか?

川内 財務官僚にマインドコントロールされているからではないでしょうか。総理は財務省主計局や主税局の人に吹き込まれて、「財源はない」「増税しかない」と信じていると思いますよ。でも、同じ省内でも外交がらみは国際局が担当だから、外国では「日本政府には金があるから提供します」と言わされている。レクチャーされた通りしゃべるのが仕事だから、総理の頭の中で矛盾はないのでしょう。