スリル合コンが密かなブーム?女子たちがハマるワケ 手錠、お化け屋敷…
『ホンマでっか!? TV』(フジテレビ系列)などでおなじみの世代・トレンド評論家、牛窪恵氏。本連載では、8月23日に『男女1100人の「キズナ系親孝行、始めました。」』(河出書房新社)も出版した牛窪氏が毎回、賢くも楽しく生きる女子たちの“生態”を通じて、彼女たちが新しいマーケットやブームをつくりだしていく現実と可能性について探る。日本の将来は、女ゴコロしだい!?
もうすぐ春4月。新たな出逢いを求めて、ワクワク胸躍らせる男女も多いはず。
ただ、男性にはちょっと残念なお知らせだ。
カネボウ化粧品が昨年、4月入社予定の女性を対象に行った調査では、「社内恋愛に期待している」との回答は、わずか31.0%。約7割の女性は、社内での恋人ゲットに「まったく(あまり)期待していない」ことがわかった。
いまひとつ盛り上がらない、社内恋愛。ところが一方で、イマドキ女子が期待を寄せる、新たな出逢いの場がある。
手錠やお化け屋敷、謎解き、宝探しなど、いわゆる“スリル“をテーマにした、ニュータイプの合コン(街コン)「スリル合コン」だ。
例えば昨秋、男女を“手錠”でつなぐことで、親密感と出逢いを促そうと行われた、「手錠合コン」。イギリス映画『ワンナイト、ワンラブ』のキャンペーンの一環として、男女先着25人ずつを対象に、東京・渋谷で開催された。
参加者にはまず、入場時にトランプが配られる。その後の流れは、以下の通り。
(1)トランプで同じ数字が出た男女が、“手錠”でつながれ、合コンスタート
(2)その後、約2時間の間で、男女で5つの課題にチャレンジ
=相手のフルネームや誕生日、出身地などを聞き出す
(3)終盤に差し掛かったところで、「アフターパーティへのお誘い」タイム
=男性が「一緒にアフターパーティに行きましょう」と手を差し出し、女性を誘う
そこで女性が「はい」と答えれば、二人は再び、女性の手で手錠につながれる。逆にNGなら、そこで「さようなら」となる流れだ。
はた目に見ると、気に入らないかもしれない異性と、2時間ずっと手錠でつながれっぱなし(※トイレに行くときは、鍵を外してもOK)、というのはしんどそう。
だが、第2回(11月開催)の手錠合コンに参加した、A子さん(20代)は「料理を取りに行くときとか、お互いの顔が「キス?」ってぐらい、かなり接近するんですよ」と笑う。
「逃げ場がないのが、逆にいい。口ベタっぽい“ゆるオタ君”がお相手だったけど、ムリムリ話せたから、結構盛り上がったんですよね~」