スリル合コンが密かなブーム?女子たちがハマるワケ 手錠、お化け屋敷…
A子さんは、残念ながらお相手の“体臭”が気になったそうで、結局は「ごめんなさいしちゃった」という。ただ、「同じような合コンがあれば、ぜひまた参加したい」とのこと。スリル合コン自体は、お気に召したようだ。
●お化け屋敷街コンで擬似恋愛?
一方、昨秋に「お化け屋敷街コン」に参加したのは、B子さん(30代)。
お化け屋敷街コンとは、大阪の新梅田シティで行われた、別名「ゆびきりコン」のこと。期間限定で特設された、お化け屋敷「ゆびきりの家」。これを100人で借り切り、一つの街に見立ててスリルを感じながら、新たな出逢いを探そう、という合コンだ。
開催したのは、樹海散策や店舗型街コンなどを展開する、R’s kitchen。同社が「お化け屋敷街コン」の特徴、と題して紹介したのは、以下2つだ。
(1)「吊橋効果」=恋愛につながりやすい!?
(2)「恐怖体験」=相手の“地(人柄)”がよく見える?
(2)の、恐怖体験と“地(人柄)”の相関については、「そうそう」と納得する人も多いだろう。よく言われる通り、「この先どうなるの?」といった不安状況で、相手がどんな行動に出るかは、先の恋愛を占う重要なポイントだ。
例えば、韓流ドラマなどでの“お約束”シーン。ある日突然、社内のエレベーターが停止する。閉じ込められたのは、それまで「なんだ!? コイツ」と、互いに反目し合っていた二人。ところが、密閉された空間で、相手の意外な一面が見え、「結構イイ人じゃん」と見直す。そこからは一気に恋に発展、といったシチュエーションだ。
これとは逆に、先の3.11(東日本大震災)で相次いだのは、「好きだったカレが、真っ先に自分だけ逃げ出して、ドン引きした」といった女性たちの声。
そう、女性は特に、極限状態での相手の行動を、よくチェックしている。お化け屋敷のような不安状況で、「おっ!」「頼れる」と感じさせれば、それだけポイントが上がるのは確かだ。
他方、(1)の「吊り橋効果」は「ホンマでっか!?」的な雑学記事でもよく言われるので、ご存じの方も多いだろう。
70年代、カナダの心理学者、ダットンとアロンの「吊り橋実験」によって定義された学説。人は、大きな不安を抱えていたり、興奮状態にあると、その場にいる異性に対して“恋愛感情(正確には「好きかも」との錯覚)”をもちやすい、との理論。
これにならって、極限状態でスリルを体感する「お化け屋敷街コン」は、擬似的恋愛感情が発生・持続し、「その後の恋愛につながりやすいのでは?」との提案だ。