スリル合コンが密かなブーム?女子たちがハマるワケ 手錠、お化け屋敷…
スリルがやみつきになる……。
先日、東京・目白の「ホテル椿山荘東京」(旧フォーシーズンズホテル椿山荘 東京)で実施された、宝探しイベント「クローズド・レストラン」の取材時にも、まさに同じ話を聞いた。
クローズド・レストランは、宝探しサイト「タカラッシュ!」を運営するラッシュジャパンが、ホテルと共同で企画するイベント。ホテル内で食事と謎解きを楽しむ、大人向けの謎解きイベントだ。
ふだん、タカラッシュ!がパートナーとして組むのは、ホテルだけではない。テーマパークや商業施設、地方自治体などさまざま。
いずれも、20~30代女子に「謎解きが難しい」「だからこそ楽しい」と人気を呼び、全国でブレイクしている。
私が取材したクローズド・レストランは、いわゆる合コンではない。ただ、同イベントの1月実施分(昼・夜2回)の参加者・計およそ160人のうち、なんと半数近くはタカラッシュ!の“ファン(リピーター)”で、
「ほかにも、あちこちの謎解きイベントに参加経験をもつ、女性のようです」と、同ホテル(藤田観光)・営業企画担当者。
あちこちに参加する。この時点で、すでに“やみつき”だろう。
一方で、“やみつき(リピート)”は、「そこでの完結を求めない」ことの裏返し。合コンの完結型は、本来「異性と出逢える」ことのはず。でも、スリル中毒の女子は、たぶんそこを求めない。
手錠でつながれたり、お化け屋敷に放り込まれるといった“非日常”、あるいは「どこかに犯人やテロリストがいる」「宝が隠れている」といった“謎解き”自体は楽しい。そのドキドキを、恋愛と錯覚することもあるだろう。
でも、その錯覚が持続しないことは、先の「吊り橋理論」でもよく言われる通り。B子さんも、
「お化け屋敷から出た直後は、『ちょっとええやん』って思った男子がいた。でもその後の謎解きゲームのとき、アホみたいに酔っ払ってる姿を見たら、途端に『やめとこ』ってなった」
と笑う。
20~30代のスリル好き女子を中心に、人気を集める「スリル合コン」。リピーターが多い、クチコミも呼びやすいとあって、ビジネスとしては確かに有望だ。事前チケット制をとる企業も多く、ある程度の採算も見込めるだろう。
だが、そこに「男女の出逢い」という、別の結果を求めるのは、ちょっと難しいのか
もしれない。男性諸氏は、とくとご注意あれ。