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本日(5月23日)発売の「週刊文春」を早読み!(5月30号)

フジテレビ、亀山新体制でも視聴率回復は遠い?過去の遺産頼み、社内から疑問の声も…

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フジテレビジョン本社
「Wikipedia」<Defchris>より)
 本日(5月23日)発売の「週刊文春」(文藝春秋/5月30日号)が、フジテレビの新社長となる亀山千広氏のアキレス腱を報じている。

 フジテレビは、2011年度年間視聴率でトップの座を日本テレビに奪われ、12年度にはテレビ朝日にも抜かれ3位に転落。立て直しが急務な同社の社長の座をめぐっては、常務取締役で映画事業局長の亀山氏と、同じく常務取締役でクリエィティブ事業局長の大多亮氏の争いが注目を集めていたが、5月15日に亀山氏が次期代表取締役社長に就任することが発表された。

 文春によると、亀山氏は映画事業局長として『BRAVE HEARTS 海猿』『テルマエ・ロマエ』『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』で昨年の映画興行収入トップ3を独占し、興行収入は200億円にも上ったという。

 一方の大多氏は『東京ラブストーリー』『101回目のプロポーズ』『ひとつ屋根の下』などのトレンディドラマで手腕を発揮してきたが、昨年は鳴り物入りで始めたかつてのヒット番組『料理の鉄人』のリバイバル番組『アイアンシェフ』が、大晦日6時間特番で視聴率が4パーセント台と低迷。昨年2月からの通常放送も5パーセント以下の視聴率で、今年の3月には打ち切りになっている。

 こうした近年の両者の実績の差が、社長人事の明暗を分けたようだ。しかし文春の記事では、会長の日枝久氏が続投、社長だった豊田氏が副会長に昇進、大多氏も常務に留任したことから「幹部は誰も責任を取らずに日枝体制は続きます」と、今日の低迷に導いた日枝体制存続にフジテレビ社員が疑問を呈している。

 さらに亀山氏の女性関係がアキレス腱になる可能性もあるという。「女性に対してマメで優しいし、ルックスも良いので本当にモテます」「亀山さんで視聴率が戻らなければ後がない。スキャンダルが出ないかヒヤヒヤです」というフジテレビ社員の声を紹介している。

 テレビ業界関係者に今回の人事について聞くと、「亀山氏が社長になっても特に変わらないのではないか。確かに亀山氏は昔はテレビドラマで結果を残したかもしれないが、社長抜擢は映画事業の成功があったから。つまり、本業であるテレビ事業への抜本的なテコ入れや視聴率の回復はあまり望めないのではないか」と懐疑的だ。

 またネット上には、亀山氏が得意とする、テレビや広告を使っての大規模な宣伝により、ヒット映画を量産するという手腕に批判的な声も見られる。

 フジテレビの凋落については当サイトでも「フジテレビ凋落の裏側〜実力アナ放置、企画がテレ朝に流失、年収1100万円…」と報じた。この記事の中で大手テレビ局社員は、「昨年視聴率でフジテレビを抜いたテレビ朝日は予算も限られているため、その制約を企画力でカバーし、尖った企画でも深夜枠で試し成功すればゴールデンタイム(午後7時〜10時)、プライムタイム(午後7時〜11時)に尖った企画のまま番組を移動させたことで視聴率アップに成功。一方のフジテレビは豊富な予算にあぐらをかき、挑戦的な企画を怠っていたと見られています」と指摘している。

 最近のフジテレビは視聴率を獲得するために、かつてトレンディドラマで脚光を浴びた鈴木保奈美を起用し、櫻井翔主演で『家族ゲーム』を今年の4月から放送。今秋にはトレンディドラマの女王と呼ばれた浅野ゆう子、浅野温子のW浅野が主演し、88年に放送されたドラマ『抱きしめたい』のスペシャル版を放送予定だという。また、7月からは松嶋菜々子主演の『救命病棟24時』新シリーズがスタートし、江角マキコ主演のドラマ『ショムニ』も7月から10年ぶりに復活するという。

 まさに輝かしき過去の遺産にしがみついているフジテレビだが、かつての勢いを取り戻すには、大胆な組織の刷新とチャレンジが求められているのではないか。
(文=本多カツヒロ)