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テレビのやらせ批判は間違い?その実態と生まれるカラクリ 情報番組で横行するステマ

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長谷川豊氏
 テレビ番組におけるやらせの発覚が後を絶たない。昨年から今年にかけて話題になったものだけでも、情報番組『スッキリ!!』(日本テレビ系)やバラエティ番組『ほこ×たて』(フジテレビ系)などが記憶に新しく、これ以外にもしばしば、発覚が報じられている。過去に大きな騒動に発展したものとしては、07年、人気バラエティ番組『発掘!あるある大事典』(放送はフジテレビ系)でやらせが発覚し、番組打ち切りと制作担当の関西テレビ社長の辞任、さらに同局は1年間の民放連除名という放送免許取り消し一歩手前の重い処分が下された事件もあった。

 やらせが発覚するたびにテレビ局は世間から批判を浴び、謝罪に追い込まれるケースも多いが、そうしたやらせ批判に異を唱えるのが、元フジテレビアナウンサーで現在フリーの長谷川豊氏である。今回は5月に『テレビの裏側がとにかく分かる「メディアリテラシー」の教科書』(サイゾー)を上梓した長谷川氏に、

「長谷川氏が実際に体験したテレビにおけるやらせの実態と、やらせが生まれるカラクリ」
「やらせ批判のおかしさと、番組打ち切りという誤った判断」
「情報番組はすべてステマである」
「テレビを正しく楽しく見る方法」

などについて話を聞いた。

--本書には、07年にやらせ事件が発覚し、番組打ち切りと制作担当の関西テレビ社長の辞任に発展した『発掘!あるある大事典』(放送はフジテレビ系)で、長谷川さんご自身もフジテレビ入社後まもなく、やらせを強制されたご経験が書かれていますね。

『テレビの裏側がとにかく分かる「メディアリテラシー」の教科書』(長谷川豊/サイゾー)
長谷川豊氏(長谷川) 「回転寿司の皿は右から左へ流れているから、多くの人が手に取るんだ」という意味不明な仮説があり、VTRがそれに丸ごと乗っかった構成になっていたのです。私は実験の実況アナウンサーを担当したのですが、まったく仮説通りにいかない。1~2時間たってイラついてきたディレクターから「これを読め!」と原稿を投げつけられて、「これはすごい! 右から流れているほうが、如実に多くの人が取っていますね~」と実況しました。1日中ロケをやって、そこしか使われませんでした。『あるある大事典』は、もともとそういう制作陣でつくられていた番組だと捉えるしかありませんでした。のちのち大きな問題を起こすことになりますが、発覚しているのは氷山の一角だと断言できます。これは本書の第3章に書いてあります。

 その中で、僕が在職していた当時から一番まずいなと思っていたのは、「いかにもな検証番組」を流して「反省したふり」をする点です。『あるある大事典』の検証番組で関西テレビとフジテレビは「ほかにも5つのやらせが発覚した」と言っていましたが、僕の知っている限り、同番組は3分の2くらいで適切ではない演出が入っているはずです。あの検証番組を見て「これはまた同じことを繰り返すぞ」と思っていたら、13年にフジテレビの『ほこ×たて』で再びやらせが発覚し、大騒動となりました。