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30代まで芽が出なかった…『あまちゃん』演出家が語る「尖っているのに愛される企画の作り方」

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30代まで芽が出なかった…『あまちゃん』演出家が語る「尖っているのに愛される企画の作り方」の画像1※画像:『発想をカタチにする技術』吉田照幸/著、日本実業出版社/刊)

 企画や意見がなかなか通らない。そんな経験があるサラリーマンは多いはず。良いアイデアを思いついても、それをうまく相手に伝え、実現するのはとても難しいことだ。

 NHK『サラリーマンNEO』の企画・演出、大ヒットした連続テレビ小説『あまちゃん』の演出も担当したディレクターの発想をカタチにする技術とは、どんなものなのだろうか。

 『発想をカタチにする技術』(吉田照幸/著、日本実業出版社/刊)は、30代まで芽が出ず退職を考えていたという異色のNHKディレクター・吉田照幸氏の番組制作での経験を交えながら、尖っているのに愛される企画のつくり方・通し方、アイデアの発想法などを紹介する一冊だ。

■企画を実現させるための3段階のリサーチ

 何か企画を立てるとき、吉田氏は3段階のリサーチをしているという。

 第1段階は、直感を刺激するリサーチだ。主にアイデアが見つからないときにやる。自分の心を空っぽにして、何かおもしろいことはないかなーと、本屋やYoTube巡りなどをするという。大事なのは、自分の心に響くかどうかで、「今、流行っている」「他の人々がウケている」といった情報をカットすること。

 第2段階は直感を具体化するリサーチ。「何がおもしろいと思ったのか」「何を取り上げるか」という狙いが決まったら、今度はそれを広げるリサーチをする。ただし、おもしろいことがわからないまま、闇雲に調べて材料を集めないこと。やればやるほど、おもしろさが見えづらくなっていく。

 第3段階は、さらに深める内向リサーチとなる。材料が集まり、プロジェクトが進行し始め、ある程度材料がそろったら、一旦立ち止まり、自分から離れ、自分の心がどう反応するかリサーチする。狙いをもって道を進め、本質を深く掘り下げることが、リサーチのコツとなる。

 本書の冒頭で「人生は近くから見れば悲劇だが、遠くから見れば喜劇である」というチャップリンの言葉を引用している。

 仕事に煮詰まっている、忙しいときこそ、自分を客観的に見ること、自分から離れてみると、解決策や新たな発見につながるのだろう。
(新刊JP編集部)

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※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

BusinessJournal編集部

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