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新株価指数JPX日経400、初の銘柄入れ替え 強みの「基準の明確さ」に懸念も

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株価指数リアルタイムグラフ  JPX日経インデックス400(「東京証券取引所HP」より)
 今年1月から算出が開始された新株価指数「JPX日経インデックス400」の銘柄が、初めて入れ替えられた。同指数は日本取引所グループ、東京証券取引所、日本経済新聞社の3社が共同開発し、運営するもので、構成銘柄の選出には企業が資本をどれだけ効率的に使っているかを示す自己資本利益率(ROE)などを用い、投資魅力の高い400銘柄で構成しているのが特徴だ。過去3年間のROEと営業利益、6月末時点の時価総額でランク付けをして、順位が大きく下がった銘柄を除外し、今回31銘柄が入れ替えになった。

「JPX日経400は日本の五輪チーム」。海外の投資ファンドは同指数に採用されている銘柄群をこう呼んでいるというが、今回の入れ替えで除外された銘柄は、ソニーやスカイマーク、ワタミ、牛丼チェーン「すき家」を展開するゼンショーホールディングスなどである。代わって、パナソニックやカルビー、スターバックスコーヒージャパン、マツダなどが新規に採用された。

 ソニーは2012年3月期に4566億円、14年3月期に1283億円の最終赤字を計上し、直近(マイナス5.7%)と過去3年平均のROEがともにマイナスとなったことが響いた。一方、パナソニックは3年平均ROEがマイナスだが、直近決算では7.8%のプラスで、国際会計基準(IFRS)の採用など定性評価で加点された。業績が回復基調にあるパナソニックと、依然低迷が続くソニーの差が出た格好となった。

●3年平均のROEがマイナスでも採用


 日経平均株価の構成銘柄選定は日本経済新聞社の裁量に委ねられている側面があり、以前から採用基準があいまいであるとの指摘も多い。この点、JPX日経400は採用基準がROEなどと明確なため、事前の予想が容易だ。野村證券、大和証券、SMBC日興証券の3社はいずれも入れ替わる銘柄を予想した。証券各社が共通して予想した採用候補27銘柄はすべて適中したが、パナソニック、リコーは3年平均のROEがマイナスのため採用候補に入っていなかった。同平均がマイナス26.8%のパナソニック、6.3%マイナスのカシオ計算機、2.3%マイナスのリコーが選ばれたことについては、ROEなどを基準とする指数の趣旨をあいまいにしてしまったという指摘がある。

 一方、証券各社が除外候補と挙げた27銘柄のうち、適中したのは23銘柄。電子部品大手のTDKが除外候補に挙げられていたが、予想が外れた。直近のROEが2.6%のプラスになったことが評価され、脱落を免れた。