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山田修「戦略的ビジネス論~和根洋栽編~」(11月30日)

話題のユーシン社長公募、なぜ失敗?同社の誤解から、企業が採用で犯す過ちを考察

文=山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役
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 報酬条件を上げたとしても、「自分の会社を辞めてここに来ようとするわけで、社内ではあまり優遇されていなかった人」を排除できるとは思えない。しかし2月16日に募集広告を出したところ、この2月20日のインタビュー時点で、40~50名の応募者がすでにいるとも田邊氏は明かしていた。

「業界不問、国籍不問と打ち出したら、他業界からや外国人の応募もあった。すでに4人内定していて、その中には外国人もいる。募集期間は3月3日まであるので、あと2人くらい足して、最終的には6人くらいになると思う」(同)

 それにしても、有力候補との一次面接のスケジュールさえ決まってないはずのタイミングである募集4日目にして「すでに4人内定」というのは、どういうことだろうか。筆者は何度も「雇われ社長」として採用される側に立ち、外資本社、資本家、オーナー経営者などとの面談に臨んできた経験があるが、注意深く避けてきた相手が、「大言、迷言」そして「妄言」を繰り出す人がテーブルの向こう側に出てきた場合だった(筆者の一般的な体験であり、田邊氏に対する論評ではない)。
(文=山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役)

※「和根洋栽」とは、「日本企業の経営トップに外資系企業出身者が就く」という意味の造語です。

山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

経営コンサルタント、MBA経営代表取締役。20年以上にわたり外資4社及び日系2社で社長を歴任。業態・規模にかかわらず、不調業績をすべて回復させ「企業再生経営者」と評される。実践的な経営戦略の立案指導が専門。「戦略カードとシナリオ・ライティング」で各自が戦略を創る「経営者ブートキャンプ第12期」が10月より開講。1949年生まれ。学習院大学修士。米国サンダーバードMBA、元同校准教授・日本同窓会長。法政大学博士課程(経営学)。国際経営戦略研究学会員。著書に 『本当に使える戦略の立て方 5つのステップ』、『本当に使える経営戦略・使えない経営戦略』(共にぱる出版)、『あなたの会社は部長がつぶす!』(フォレスト出版)、『MBA社長の実践 社会人勉強心得帖』(プレジデント社)、『MBA社長の「ロジカル・マネジメント」-私の方法』(講談社)ほか多数。
有限会社MBA経営 公式サイト
山田修の戦略ブログ

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