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オリンパス、内視鏡めぐる死亡事故疑惑で訴訟 損失隠し関連の東証提出資料で改ざん発覚

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オリンパスのデジタルカメラ「STYLUS SP-100EE」
 オリンパスの十二指腸内視鏡が海外で問題を起こし、海外メディアによる報道を材料にオリンパス株が揺さぶられそうな気配だ。背景には都合の悪い情報を開示したがらない悪弊から脱却できない企業体質がある。

 米ロサンゼルスのロナルド・レーガンUCLA医療センターで抗生物質が効かない薬剤耐性菌に感染したとして、感染源となった内視鏡を製造したオリンパスを相手取り、感染者側が訴訟を起こした。ロイターなどがこんな第一報を流したのは2月20日。オリンパスがこの問題について最初に開示したのはその前日だったが、米国向け自社サイトに限られた上、報道機関の取材に対して個別に対応するばかりで、日本語での投資家向け開示は遅れに遅れた。

 オリンパスが3月6日にようやく日本語で公表したニュースリリース「米国における十二指腸内視鏡に関する報道等について」では、次のように説明しただけだ。

「米国法では、過去にFDA(米国食品医薬品局)認可を得た製品と同等の製品を販売する場合、過去の製品と同等であることを製造業者が文書化することにより、FDAの新たな認可を得ること無くこれを販売することができます。当社はその規定に従って当該十二指腸内視鏡を販売しております」

 販売の仕方を問題視する報道に反論しているだけで、訴訟を提起されたことや、これまでに179人の患者が感染した疑いがあること、7人の感染が確認されて2人が死亡したことなどには一切触れていない。

 販売法に問題はないとする説明を読んだオリンパス社員から、筆者のもとに次のような内部告発が届いた。

「こうした販売の仕方は確かに認められているが、軽微な変更の場合に限られる。今回はそれに当てはまらず、FDAから申請し直すよう命じられていたのが真相」

 告発内容について詳細を記すのは控えるが、オリンパスの説明が適切な内容であるかどうかに、いきなり疑問符が付いた格好だ。同社や株式市場は平静を保っているように見えるが、米国メディアでは感染者や感染の疑いのある患者が次々と現れていると報じられており、同社社内では動揺が広がっている。

●不祥事への反省を意味する確認書で改ざん


 オリンパスの隠蔽体質が改まっていないことを示す端的な例としてもうひとつ挙げられるのは、11年の損失隠しの発覚によって同社が上場維持できるかどうかの瀬戸際に立たされた時に同社が起こした、内部管理体制確認書の改ざん問題であろう。