『副業ビジネスとしても将来有望! インターネット民泊仲介サービスAirbnb入門ガイド』(Airbnb総合研究会/ソシム)、『中古アパート・マンションが生まれ変わる airbnb空室物件活用術』(小沢吾亘、町田龍馬/幻冬舎)といったAirbnb(以下、エアビー)や民泊に関する本が続々と刊行されている。
エアビーといえば、2008年に米国で設立されたサービスで、インターネットを通じ部屋を貸したい人(ホスト)と、利用したい旅行者(ゲスト)をつなげる宿泊サイト。世界190カ国以上に展開し、日本にも14年5月に上陸。以降、アジア系外国人旅行者を中心に利用者が急増中なのだ。
ゲストはネットを通じてホストに直接宿泊を申し込む。ホストには2タイプがあり、自分が旅行などで留守にする間の部屋を旅行者に貸すパターンと、投資目的でマンションの部屋を所有しているものの賃貸としての借り手が見つからないためエアビーとして貸し出すパターンがある。
しかし、これは旅館業法という大きな壁が立ちはだかる。旅行者から対価をとって反復継続的に宿泊施設を提供するには、旅館業法による許可が必要なのだ。これを得ずにエアビーなどの民泊を行うと、旅館業法違反になる可能性がある。
家賃20万円の住宅が月額70万円超の売り上げに
安倍晋三政権は、一般の住宅を宿泊施設として活用する民泊の規制緩和政策を進めているが、ホテル・旅館業界を規制する厚生労働省は反発している。
「エアビーに関心があるという相談も多く受けるようになりましたが、エアビーは近隣住民や競合からの保健所への告発が多くリスクが高くなっている。昨年末は京都や浅草で一斉取締りが行われたようです。実際に宿泊するのも、一部の人気エリアが中心で、競争が激化しています」
このように語るのは、「民泊先生」という異名を持つ簡易宿所コンサルタントの三浦剛士氏だ。三浦氏は、リスクを少なくするために、「旅館業法で定める『(洋式の)ホテル営業』『(和式の)旅館営業』に次ぐ第3の営業形態である、『簡易宿所営業』(カプセルホテルと同様の分類)の許可」の取得を勧める。