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高井尚之が読み解く“人気商品”の舞台裏

テレビやネットの写真でよく見かける「アフロ」、実はこんなにスゴい会社だった!

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フィギュアスケート・浅田真央選手(青木紘二/アフロスポーツ)

「現象の裏にある本質を描く」をモットーに、「企業経営」「ビジネス現場とヒト」をテーマにした企画や著作も多数ある経済ジャーナリスト・経営コンサルタントの高井尚之氏が、経営側だけでなく、商品の製作現場レベルの視点を織り交ぜて人気商品の裏側を解説する。

 ブラジル・リオデジャネイロで行われる夏季五輪の開幕まで半年を切った。1月30日にU-23(23歳以下)サッカー日本代表がアジア最終予選を兼ねたアジア選手権で優勝、五輪本大会の出場権を獲得するなど、徐々に五輪ムードも高まっている。

U-23サッカー日本代表(長田洋平/アフロスポーツ)
浅野拓磨選手の逆転シュート(長田洋平/アフロスポーツ)

 ところで、インターネットのスポーツ記事を見ていると、添付されている写真に「アフロ」というクレジット(表記)をよく目にする。このクレジットが入っている写真は、株式会社アフロが撮影して各メディアに提供したものである。外資系企業のような社名だが、実はカメラマンの青木紘二氏が1980年に設立した日本企業だ。

 今や社員数約140人を抱える国内有数のフォトエージェンシーとなった同社は、スポーツ以外にも多様な分野の写真や動画コンテンツを2000万点以上持ち、出版・広告・テレビ・IT業界などに有償で提供している。

 青木氏は同社の代表と、第一線のカメラマンとしての両面を持つ。そこで今回と次回の2回に分けて、企業としてのアフロの取り組みとプロカメラマンとしての青木氏の活動をそれぞれ紹介し、「企業と個人の立ち位置」を考えてみたい。

自社撮影部門を持ち、世界最大の通信社とも提携

 同社のビジネスモデルは、写真、イラスト、動画という「ビジュアル」を各方面に提供する事業なので、人脈と機動力が欠かせない。主力分野の写真でいえば、すでに撮影した写真もあれば新たに撮影する写真もある。青木氏の豊富な人脈から始まった事業だ。

「当社は、作品を提供いただく国内外のクリエーターを多数抱えており、送られる数には個人差がありますが、契約カメラマンだけで何千人もいます。毎日ビジュアルは増えており、一日に約3万点入ってきます。それを社内の担当者がスポーツやニュース、エンターテインメントといった分野別に整理するのです」(青木氏)

 利用側の立場から説明してみよう。たとえば同社のビジュアルを利用したい人(企業・団体・個人)は、「aflo.com」というストック写真の検索サイトに会員登録(入会金・会費無料)した後で、「写真・イラスト」「報道・出版写真」「動画素材」「報道動画」の各項目に用意されたコンテンツから選ぶことができる。

 利用できるコンテンツには「ライツマネージドコンテンツ(RM)」と「ロイヤルティフリーコンテンツ(RF)」がある。RMは有名写真家や著名イラストレーターの作品もあり、それぞれ価格が決まっている。総じていえば、RMは高価格~中価格帯、RFはリーズナブルな価格が多い。