面接で「良い会社」を一発で見抜く方法…あなたの実力を一発で見抜く面接官の驚愕テク
筆者のお付き合いしている会社の人事の担当者で、人の警戒を解くのが抜群にうまい人がいる。新卒採用でも中途採用でも、カチカチに緊張している応募者をリラックスさせてしまう。
彼は「リラックスした状態でないと、その人の本当の姿は見えないですよ」と言うが、緊張した相手をリラックスさせるのは簡単なことではない。
応募者と面接官は多くの場合初対面であり、職を求めて来ている応募者に「緊張するな」というのは無理な話だ。
しかし、彼は穏やかに応募者の緊張を解く。その方法とは、以下のようなものだ。
挨拶の声は大きく、かつ一言付け加える。
部屋に入るとき、彼は大きな声で挨拶をする。声が大きい挨拶は、それだけでとてもポジティブな印象を与える。何気ない挨拶のトーンひとつで、ここまで相手の表情が異なってくるのか、と感心してしまう。しかも、単に声が大きいだけではない。「こんにちは」「おはようございます」などの挨拶の後に必ず一言付け加えている。
たとえば、「今日は寒いですね。わざわざお越しいただいてありがとうございます。エレベーターは混んでいませんでしたか?」「オフィスの場所はすぐにわかりましたか?」「遠くから来ていただいて、ありがとうございます。何時間くらいかかりましたか?」といった具合だ。
これらの言葉を注意深く見ると、必ず質問を混ぜている。相手が会話に乗ってきてくれれば、その場の雰囲気はさらに和らぐ。
本題に入る前に雑談
彼は面接に入る前に必ず雑談をする。内容としては他愛もないものであり、天気、近くのおいしい定食屋、就職活動や転職活動の様子などだ。特筆すべきは、雑談から面接への流れがあまりにも自然で、さながら面接が雑談の延長のようになっていることだ。
話が続くなかで、「そろそろ面談を始めますか」という一言から面接が始まり、「最初に聞きたいのは……」とすぐに続ける。これによって応募者は素の状態で面接に臨むことができる。
「普段話している通りの姿でないと、その人の人格を見極められません」と彼は言う。
相手の気持ちを代弁する
たとえば、「応募動機」を多くの面接では必ず聞くだろう。普通であれば「なぜ当社に応募する気になったのですか?」と聞くだけである。ところが彼は質問の前に「相手の気持ちを代弁する一言」を入れる。
「転職の決意は相当のものだったと思います。今もいろいろな会社を見て、これはと思う会社を選んでいる最中だと思いますが、なぜ当社に応募する気になったのですか?」