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大塚家具、騒動前より売上半減で売上減地獄突入か 揺らぐ久美子社長の経営基盤

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大塚家具・大塚久美子社長(Pasya/アフロ)

 大塚家具の父娘バトルは第2ステージに突入し、娘の大塚久美子氏側が苦境に陥っている。創業者で前会長の大塚勝久氏が立ち上げた家具販売会社・匠大塚は6月29日、埼玉・春日部市に春日部本店をオープンした。近くには大塚家具の春日部ショールームがある。大塚家具創業の地で、父と娘の新たなバトルが火ぶたを切った。

 匠大塚の春日部本店は、2月末に閉鎖した西武春日部店の跡地を利用。1~5階までの2万7000平方メートルの売り場を使い、家具や照明器具など1万5000点を揃えている。大塚家具の店舗で売り場面積が最大なのは、有明ショールームで2万4000平方メートル。これを上回る国内最大規模の家具店が出現した。

 勝久氏は久美子氏と大塚家具の経営権を争ったが、昨年3月の委任状争奪戦に敗れ、大塚家具を去った。あれから1年3カ月、生まれ故郷の春日部市に戻ってきた。

 勝久氏は会員制による接客重視という、自らつくり上げたビジネスモデルを貫く。これに対して久美子氏は会員制を廃止し、誰でも気楽に入れる店舗へと転換した。

 どちらのビジネスモデルが勝つのか。春日部市での対決に注目が集まる。

大塚家具、6年ぶりに最終赤字

 昨年3月の株主総会で父に勝利してから1年余。久美子氏の経営者としての手腕が問われ始めている。

 大塚家具の2015年12月期の単独決算は、売上高が前期比4.5%増の580億円、営業利益は4億3700万円の黒字(14年12月期は4億200万円の赤字)に転換した。経営権をめぐる混乱に対するおわびとして昨年春に実施した「お詫びセール」と、昨年末の店舗改装前の「全館全品売り尽くしセール」が業績に寄与した。全体の売上高に占める割合が高い応接家具やダイニング家具が伸びた。

 しかし、今年に入って、店舗のリニューアルなど本格的なビジネスモデルの転換が始まってからは苦戦が続いている。16年1~3月期の最終損益は10億円の赤字(前年同期は7億4000万円の赤字)だった。売り尽くしセールの反動で売り上げが落ち込み、売上高は111億円で、前年同期に比べて9%減った。営業利益は15億円の赤字(同11億円の赤字)と赤字幅が拡大した。

 この結果、16年12月期通期の業績見通しを下方修正した。売上高は7%減の538億円と従来予想から47億円引き下げた。最終損益は従来予想の3億6800万円の黒字から、一転して16億円の赤字とした。6年ぶりに赤字に転落することになる。

 2月に全店を改装し、品揃えも中価格帯中心に改めたが、大衆化路線が顧客の増加につながらなかった。