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新国立競技場、建築費1千億円膨張で再び計画白紙の懸念…破綻した収益化計画

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解体中の旧国立競技場(「Wikipedia」より/江戸村のとくぞう)

 リオデジャネイロ五輪が閉幕した。開幕前はスタジアム建設の遅れや治安の悪さから、大会そのものの運営が心配されていたが、蓋を開けてみれば、日本勢のメダルラッシュということもあり日本での盛り上がりは上々。次回2020年の東京五輪に弾みをつける結果になった。

 しかし、東京五輪にはリオ五輪以上の問題が山積している。五輪を誘致した東京都知事も後任知事も辞職。開催計画は二転三転し、開催費用は膨らむ一方。現在、開催費用は2~3兆円、それよりもさらに膨らむのではとの見方もある。

 その費用を少しでも国民に負担してもらうため、全国自治宝くじ事務協議会は8月17日から「東京2020大会協賛くじ」を発売。その収益を東京オリンピックの開催費用に充てるとしている。

 しかし、協賛くじのイメージポスターに使用されたキャッチコピー「わたしたちも、ニッポンのお役に立ちたい」が、いかにも戦時の国家総動員を想起させるとして、各方面から「大政翼賛くじ」とも揶揄される始末。この事例からも透けて見えるように、東京五輪の開催費用捻出問題は行き詰まりを見せている。

 8月に就任した小池百合子新都知事は、膨らむ五輪開催費用の見直しを進めると明言しているが、それにも限界がある。

 特に、費用膨張の元凶とされているのが、総工費が1500億円超とされる新国立競技場の存在だ。キールアーチが印象的だったザハ案が採用されたものの、あまりにも高額な総工費が国民の反発を招き、計画は白紙撤回。工費を圧縮できる隈研吾氏が考案した案で建設されることになった。

 しかし、それでも新国立競技場の総工費は1500億円と高額。さらに建設業界関係者からは「昨今の資材費や人件費は高騰しているので、建設費は2500億円以上になる」とも指摘されている。

ネーミングライツへの期待


 建設費は観戦者のチケット代や税金で賄われることになっているが、当然ながら、それだけでは足りない。そこで新国立競技場を所有・運営する日本スポーツ振興センター(JSC)が、不足する財源を穴埋めする手段として期待を寄せているのが、ネーミングライツによる収入だ。

 当初、JSCは新国立競技場のネーミングライツで、200億円の収益をあげることを想定していた。この数字的根拠についてJSC広報に問い合わせると、次のような回答を得た。

「計画がいったんは白紙に戻りましたので、ネーミングライツについても白紙になりました。白紙になった計画について、お話はできません」