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【スクープ!】あの著名コメンテーターの会社を襲った「悪質な」乗っ取り!驚愕の手口

文=松崎隆司/経済ジャーナリスト
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【スクープ!】あの著名コメンテーターの会社を襲った「悪質な」乗っ取り!驚愕の手口の画像1「Thinkstock」より

「昨年、株をあっと言う間に買い進められて何が何だかわからなかった。しかし、その後、これは計画された悪質な乗っ取りであると経営陣は考えています」

 ソフトブレーン(SB)の豊田浩文社長は筆者の取材に対してこう語った。昨年45%の筆頭株主として急浮上したスカラ(旧フュージョンパートナー)がSBの過半数の株式を取得し、敵対的な買収に動き出したからだ。

 SBはテレビのコメンテーターとしても知られる宋文洲氏が立ち上げた営業支援システムを提供する会社で、2000年12月に東証マザーズに株式公開し、その後05年6月には東証一部に指定替えした成長企業だ。16年12月期の決算でも売り上げが前期比30%増の77億円、経常利益が4.5%増の10億円、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いのある会社だ。

 そんなSBに経営の根幹を揺るがす想定外の事態が勃発したのは昨年6月。スカラの経営陣が宋氏に面談を求めてきた。スカラはもともとシステム開発を生業としていたが、15年には、販売支援ソフトを展開するエイジアの株式30%超を取得し、業務提携を申し入れていたがこれを拒否され、その株式を市場で売却した経緯がある。株価が急騰したことからスカラはエイジア株を売却して巨額の利益を得た。

 その手口は乗っ取り屋として名を馳せた光進グループの小谷光浩代表による蛇の目ミシン工業や国際航業の乗っ取りを彷彿とさせる。

突然の面会申し入れ

 宋氏はスカラからの面会の打診を謝絶。その後スカラは豊田社長への面談を求めてきたという。豊田社長はこの申し入れを受け入れ、6月22日の面会日にはスカラの梛野憲克社長、新田英明取締役、M&A担当の鈴木事業部長がSBを訪問した。

 そこでスカラ側は(1)すでにSBの株式を2.27%取得していること、(2)持分法適用会社になるまで株式を買い進めることなどを表明。面談からわずか12日後の7月4日に突然大量保有報告書が提出され、スカラがSBの株式を発行済ベースで40%取得していることが明らかになった。

 市場外から3分の1超の株式を取得する場合にはTOB(株式公開買付け)を行うことが義務付けられているが、市場内で株式を買う場合はその必要がない。スカラはすべての株式を市場で取得していることから、法令に触れることはない。

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