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「超高収益企業」カルビー、オリックス宮内氏との「蜜月」…前衛的経営改革を断行

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カルビーの工場(「Wikipedia」より/Taisyo)

 日本企業のガバナンス(企業統治)改革が3年目に入った。取締役会が経営陣をきちんと監督する体制の整備が、改めて問われることになる。経済産業省は3月末、企業向けの実務指針を公表。取締役会における中長期的経営戦略などの議論を充実させるため、社外取締役に求める役割を明確にし、適切かつ効果的な人選につなげるよう要請した。

 実務指針では社外取締役に求める役割として経営トップ人事や経営戦略への関与、利益相反の監督などを上げた。一方で、業務上の細かい指導や社内の不正の発見などは必ずしも期待されていないとした。

 東芝の社外取締役は不正を見抜けなかったことが非難されたが、問われるべきは「選択と集中」に基づき原子力発電事業へと傾斜していった経営戦略を、社外取締役はきちんと議論したのかという点になる。

 カルビーはオリックスの宮内義彦シニア・チェアマンを社外取締役に迎える。6月21日に開催予定の株主総会で正式に就任する。日立製作所の川村隆名誉会長は任期満了で社外取締役を退く。宮内氏はオリックスの社長や会長、政府の総合規制改革会議の議長を務めたキャリアの持ち主だが、この人選が注目されたのは別のところにある。宮内氏は日本取締役協会会長として、ガバナンス改革の旗振り役を務めてきたからだ。

 日本取締役協会は2001年11月、宮内氏が中心になり上場企業の経営者や法律、会計などの専門家80人で発足した。当時、日本企業のガバナンスは欧米に比べて1周遅れているとの認識から啓蒙活動を始めた。株主に代わって経営者を監督する社外取締役の必要性を説いてきたが、経済界の反応は薄かった。

 東京証券取引所と金融庁は15年、コーポーレートガバナンス・コード(企業統治指針)を導入。東証1部上場企業の約8割が独立社外取締役を複数選任するようになった。だが、これは株主や機関投資家が改革を叫んだからではなく、官主導で決まったもの。社外取締役の役割について理解されていないと、宮内氏は不満を持っているとされる。不祥事が起きると、再発防止の一環として検事や弁護士などの大物を社外取締役に迎えるが、これは社外取締役の意味を勘違いしているというのだ。

 宮内氏のいう社外取締役とは、あくまでも株主の代弁者。株主の意向は「もっと利益を上げよ」「成長を続けよ」というところにある。社外取締役は経営者の成果や業績をチェックする。業績を十分に上げられない経営者には圧力をかける。それでも駄目なら経営トップを交代させる。それが社外取締役の役割というわけだ。その基本を理解していない経営者や社外取締役があまりに多いと嘆いているのだ。

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