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ユニクロ柳井氏、社長交代撤回で生涯現役か…国内不振深刻で事業モデル転換へ

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ユニクロ店舗(撮影=編集部)

 ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は、70歳となる1年後をメドに社長のポストを譲り、会長に専念する意向を示した。新社長は外部から招くのではなく執行役員など内部から選ぶという。

 昨年10月、日本経済新聞のインタビューで明らかにした。1924年2月7日生まれだから、今年2月で69歳。あと1年で社長をリタイアすることになる。はたして、そんなことができるのだろうか。

 柳井氏の社長引退宣言は今回が初めてではない。かねて「65歳で社長を引退」と公言していた。ところが、65歳を目前にした2013年10月、引退宣言を撤回した。

 13年8月期の売上高が1兆円を突破し、日本のアパレル業界で初の1兆円企業になった。そして、新たに売り上げ5兆円の目標を掲げたが、この目標を達成するための“力仕事”ができる後継者が育っていないことから、65歳引退をあっさり引っ込めたのだ。

 だが、この朝令暮改に驚いた経済人はいなかった。皆、“生涯現役を続けるだろう”と見ているからだ。今回の「70歳で社長交代」についても、1年後には撤回するのではないかという冷めた見方が大方を占めている。売上高5兆円の大目標は、まだ半分にも達していないからだ。

 ファストリの17年8月期の連結決算(国際会計基準)は、売上高にあたる売上収益は前期比4.2%増の1兆8619億円、営業利益は38.6%増の1764億円、純利益は2.5倍の1192億円と増収増益だった。値上げして安さの魅力が失われたことで客離れを起こしたが、ようやく業績は立ち直り、純利益は2期ぶりに過去最高を更新した。

 海外のユニクロ事業が業績をけん引した。海外の売上収益は7081億円で前期比8.1%増え、営業利益は731億円で同95.4%増加した。海外事業の営業利益が全体に占める割合は29.4%から41.4%に上昇した。東南アジアやオセアニアではTシャツやポロシャツなど現地のニーズに素早く即応した商品が好調だった。中国は赤字店舗がなくなり、苦戦していた米国も赤字が半減した。中国に関して柳井氏は「赤字店舗を撲滅した」と述べた。店舗の経費コントロールを徹底したことが奏功した。

 一方、国内のユニクロ事業は振るわなかった。売上収益は8107億円と1.4%の微増にとどまった。営業利益は959億円で6.4%の減益だった。国内事業の営業利益が全体に占める割合は80.5%から54.3%へと大きく低下した。

 18年8月期の売上収益は10.1%増の2兆500億円、営業利益は13.4%増の2000億円を見込んでいる。海外のユニクロ事業の売上収益が初めて国内を上回り、営業利益も国内に肉薄すると見ている。さらに、引き続き東南アジア・オセアニア地区が業績を押し上げるとしている。

 だが、柳井氏が掲げる「売上高5兆円」は、はるかに先だ。その目標を達成するには低迷する国内の建て直しが急務である。

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