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三井物産の凋落、社内で「役員総退陣論」高まる 伊藤忠、「ポスト岡藤社長」は岡藤

文=編集部
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伊藤忠商事の岡藤社長は続投か交代か

 4月で在任8年となる伊藤忠商事の岡藤正広社長の去就が、総合商社首脳人事の最大の関心事だ。「ポスト岡藤のトップを走っているのは岡藤さん」(伊藤忠の若手幹部)。任期6年を迎えた16年1月12日には「続投」のメッセージを社員に伝え、各紙がそろって「続投宣言」と報じた。今回についても、「2020年まで10年社長を続ける」という見方が浮上している。

 問題はCITIC(中国中信)だ。タイの財閥、チャロン・ポカパン(CP)グループと組んで、中国の国有コングロマリットのCITICの香港に上場している事業子会社、CITICリミテッドに1兆2000億円を折半投資。とはいえ、伊藤忠は6000億円を投下しただけの果実を得ていない。CITICの見通しが立つまでとなると「20年でも時間切れ」(前出の若手役員)だが、岡藤社長の性格からして、ここで中途半端にはできないだろうとの見方が強い。元役員のひとりは、「岡藤さんが会長兼CEO(最高経営責任者)になってCITICとCPの専任担当になればいい」と提言する。

 20年まで岡藤社長体制なら、現在の“社長候補”は米倉英一専務執行役員(81年入社、金属カンパニープレジデント)を除いてすべて消え、代わって久保洋三常務執行役員(81年入社、食料カンパニープレジデント)が浮上してくる。岡藤社長と同じ繊維出身だ。

 81年入社以降でカンパニーのプレジデントなのは、吉田多孝常務執行役員(81年入社、機械カンパニープレジデント)、原田恭行常務執行役員(82年入社、住生活カンパニープレジデント)となる。

 誰の目にも米倉氏が一歩抜け出していると映るだろう。同氏は、4代目社長の米倉功氏が父親というサラブレッドだ。

 仮に今春、岡藤社長が会長兼CEOになるとすれば、岡本均代表取締役専務執行役員(80年入社、CSO=最高戦略責任者、CIO=最高情報責任者兼CP・CITIC戦略室長)が最有力。岡藤社長と同じ繊維出身だ。対抗には吉田朋史専務執行役員(79年入社、伊藤忠インターナショナル会社社長兼CEO、紙パルプ出身)が挙げられる。17年11月中旬に、岡藤社長は1泊3日の強行軍でニューヨークに出張。吉田氏と“最終面接”をしたが、「岡藤さんが候補を絞り込んだ気配はない」(別の元役員)という。

 アジア・大洋州総支配人の福田祐士専務執行役員(79年入社、化学品出身)は岡藤氏に近いが、「部下に厳しい」(別の役員OB)との評価がある。とはいっても、「岡藤さんがコイツだと決めれば、その人が社長になる」(岡藤氏に近い若手幹部)。それだけ岡藤社長の権威は絶大ということだ。1月中には結論を出すことになるとみられている。

BusinessJournal編集部

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