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ワタミ、客離れ終了で完全復活寸前…その「目立たない要因」、鳥貴族と真逆戦略

文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント
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ワタミ、客離れ終了で完全復活寸前…その「目立たない要因」、鳥貴族と真逆戦略の画像1三代目鳥メロ店舗(「wikipedia」より)

 ワタミが復活している。

 2月13日に発表されたワタミの2017年4〜12月期連結決算は、本業の儲けを示す営業利益が5億2500万円(前年同期は1億900万円の赤字)、最終的な儲けを示す純利益が3億1700万円(同6億7600万円の赤字)だった。4〜9月期の段階では営業損益と純損益はともに赤字だったが、経営改革が実を結び、黒字に転じたかたちだ。

 ワタミは業績が悪化していた。賃金未払いを内部告発した従業員を報復解雇したり、従業員で過労自殺者を出すなど問題が続出。“ブラック企業”のレッテルを貼られ、イメージの悪化から客離れが起きた。

 14年3月期には1631億円あった売上高は、17年3月期には1003億円にまで激減。わずか3年で4割も減った。14年3月期は49億円の最終赤字を計上し、15年3月期には128億円にまで最終赤字が拡大した。16年3月期は黒字となったものの、17年3月期には再び18億円の最終赤字となっている。

 そうしたなか、17年4〜12月期の営業損益と純損益がともに黒字となったのは評価してもいいのではないか。何しろ、両損益がともに黒字になったのは16四半期ぶりのことだからだ。

 また、売上高が下げ止まりしていることも評価できる。17年4〜12月期の売上高は前年同期比で2.0%減ったが、16年4〜12月期は同27.6%減の大幅減収だったことを考えると、下げ幅が大きく縮まったと好意的に捉えるべきだろう。

 ワタミは近年、“ブラック企業が展開する居酒屋”という悪いイメージが付いていた「和民」や「わたみん家」などを、焼き鳥が主力の「三代目鳥メロ」や、から揚げが主力の「ミライザカ」などに転換し、“脱和民”を図ってきた。折からの鶏肉ブームも追い風となり、三代目鳥メロとミライザカは人気を博すようになった。17年4〜9月期では、転換した店の売上高は前年比で平均30%超増えたという。

 国内外食事業は好調だ。17年4〜12月期の売上高は前年比2.8%増の363億円、営業利益は2億7800万円(前年同期は4億7100万円の赤字)だった。同期の既存店売上高は同5.8%増となっている。三代目鳥メロとミライザカの好調ぶりが反映された結果といえるだろう。

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