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「吉永社長は現場の苦労がわかってない」…スバル、技術畑の不満マグマが危険水域に

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SUBARUの吉永泰之社長(左)と、 次期社長の中村知美・専務執行役員

「2頭(体制)になる気はまったくない。中村(知美次期社長)に渡して自分の残りの仕事をし、邪魔にならないようにしたい」

 国内生産拠点で資格を持たない社員らが違法に完成検査を行っていたことが昨秋に発覚したSUBARU(スバル)は、吉永泰之社長・最高経営責任者(CEO)の社長交代を発表した。ただ、吉永氏は事実上トップにとどまり、経営責任の明確化にはほど遠い。次期社長も営業出身者となることに、技術系の社員を中心に不満がくすぶる。さらに、スバルは完成検査で燃費と排ガスのデータを改ざんしていた問題も明らかになり、この点も調査中だ。急成長を遂げてきたスバルだが、先行きに暗雲が立ち込めている。

 スバルは6月の定時株主総会後の新しい経営体制を発表した。吉永社長・CEOが代表権を持つ会長・CEOとなり、中村知美専務執行役員が社長に昇格する。一方で、吉永氏を支えてきた近藤潤取締役会長、日月丈志代表取締役専務執行役員、笠井雅博取締役専務執行役員の3人の役員が揃って退任する。

 スバルは昨年10月、日産自動車と同様、無資格者が完成検査を行っていた問題が発覚した。吉永氏は記者会見で、自らも含めた「経営トップ4人が退任することが責任の取り方」と述べた。ただ、吉永氏は社長を退任するものの、代表取締役会長・CEOと、事実上のトップに踏みとどまる。「真に正しい会社となるため、信頼されるブランドを築き上げるため全力を注ぎ、責任をもって進めるため」と説明する。

 経営責任が明確になっていないことを記者会見で追及された吉永氏は、「(完成検査問題の)不正の責任の取り方はどうあるべきか4人で話した。一方で(後任に)ブン投げて逃げるのではない」と述べて、トップの座にしがみつく気はないと主張した。

技術系幹部が次々退任


 吉永氏が率いた7年間で、スバルの売上は2倍となり、グローバルの販売台数も7割増えるなど、自動車業界のなかでも急成長を遂げてきた。運転支援システム「アイサイト」を低価格で販売して普及させ、安全性の高いブランドとして認知されてきたのが大きい。さらに、軽自動車の開発・自社生産からの撤退や、歴史のある富士重工業からスバルへの社名変更によるブランド刷新など、大胆な取り組みを進めてきた。特に米国事業に力を入れることで、スバルの成長を軌道に乗せた。

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