著:西多昌規
ソフトバンククリエイティブ
やらなければいけないことが山積みなのに、どうしてもやる気が出ない。
仕事でも勉強でも、この状態に陥ると時間を大きくロスしてしまい、ギリギリにならないとやるべきことが始められなかったり、目標を達成できなかったりします。
この「ギリギリまで追い詰められないとやる気が出ない」状態をなんとか脱却する方法はないのでしょうか。
今回は、精神科医・医学博士である西多昌規氏の著書『「すぐやる!」コツ』(ソフトバンククリエイティブ/刊)から、その方法を紹介します
■自分の好きなことからはじめる
掃除や勉強など、始める前は気が進まなかったのに、始めると止まらなくなってしまったという経験はありませんか?
このように、やり始めてからしばらくすると集中力が増していく現象を「作業興奮」といいます。「やる気が出ない」状態を抜け出すには、ともかく何か作業を始めて、この「作業興奮」の状態を作ってしまうことが有効なのです。
その場合は、まずやらないといけない仕事を細かく分類してみましょう。たとえその仕事がやりたくない仕事だったとしても、分類してみるとその中に「多少は気乗りする作業」や「好きな作業」が一つか二つはあるはずです。
やる気が出ない時は、いきなりその仕事の肝の部分に取りかかるよりも、そういった作業から始めて、まず「作業興奮」の状態を作るほうがスムーズに仕事が進みます。
■あえて自分にプレッシャーを与えてみる
自分にプレッシャーをかけるのも「やる気が出ない」状態から脱する方法の一つ。
一番わかりやすいのは「○時までに絶対終わらせる」と具体的なタイムリミットを設定するというものです。
そのタイムリミットを目標とすることで、仕事の全体像がつかめるようになります。リミットが近づくと、人が本来持っている「負けたくない」という本能が刺激され、なんとか時間内に終わらせようという気持ちになるものです。
■自分をきちんと評価する
自分がどれくらいがんばったかを自分で評価している人は案外少ないのかもしれません。
しかし、これはやる気を高めるにはとても重要なことなのです。
たとえば、今抱えている大きな仕事をやり遂げたら“自分へのご褒美”として大きな買い物をする、ということも「自分で自分を評価する」ことです。その際は「銀座の寿司屋に行く」「欲しかったブランドのスーツを買う」など、可能な限り具体的な“ご褒美”と達成期日を設定することで、やる気を高く保つことができます。
どんな人にでも「やる気が出ない」時はあるもの。
だとすれば、そこからいかに早く脱出できるかが、仕事や勉強で成果を残すカギになります。
本書には「やる気」のメカニズムや、「やる気」が失われる原因、「やる気」を失わないための習慣など、「やる気」が様々な角度から解説されており、「やる気が出ない」状態は自力で抜け出せることがわかります。
4月という区切りの時期を控えている今、自分のやる気やモチベーションの管理を身につけておくことは、新年度の生活にきっと役立つはずです
(文=新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。
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