著:小宮 謙一、紫垣 樹郎
集英社
いよいよ4月から新年度が始まります。新入社員の皆さんの心は、これから始まる社会人生活に対して期待と不安が入り混じっていることと思います。
ビジネスパーソンとして成功するためには、新人のうちからスタートダッシュを決めて、20代で結果を残すことが必須です。では、どんな新人がチャンスをつかみ、ステップアップしていけるのでしょうか。
今回は、20代でぶっちぎるビジネスパーソンになる条件が書かれた『伝説の新人』(小宮謙一、紫垣樹郎/著、集英社/刊)を元に、4回にわたって、成長する新入社員の特徴について紹介していきます。
与えられた雑用をしっかりこなす人がチャンスをつかむ
多くの企業では新しく入ったばかりの新人に大きな仕事を任すことはまずありません。まわってくる仕事のほとんどはそれほど責任が問われない雑務が多いはずです。しかし、この雑用が大きな仕事を任されるチャンスをつかむ第一歩になります。
例えば、お客様を交えてのランチミーティングで、弁当の調達を任されたアナタ。そのとき、どう動きますか?
(1)お客様の好みを上司に確認し、弁当とお茶を買ってきて、会議室の一人一人の席に用意する
(2)弁当と飲み物を人数分買ってきて、会議室に用意する
(3)弁当を買ってきたが、飲み物までは気が回らなかった
弁当を用意するということだけでも、これだけ違いが表れるわけですが、実はこうしたところを上司たちはしっかり見ています。
新人のうちからチャンスを手繰り寄せるためには、雑用でも相手の期待値を上回る行動を取ることが求められます。「誰にでもできる仕事だから期待されていない」というわけではありません。すべての仕事は期待されて任されます。その事実を認識してこそ、100%を上回る101%の成果を提供でき、より難易度の高い仕事が回ってくるようになるのです。
当事者意識を高めることがステップアップのカギ
よく言われるのが、「愚痴を吐く人は成功できない」ということ。なぜなら、上手くいかないことや失敗を自分の責任ではなく、誰かに転嫁しているからです。
しかし、新人からスタートダッシュを決めるには、常に当事者意識を高く持つ必要があります。それは、仕事は一人でできるものではないから。チームメンバー、取引先のお客さま、さらにはエンドユーザー。こうした人たちのことを考えて行動することが後々につながります。
では、どんなところで自分の当事者意識の高さを測ればいいのでしょうか。
1、約束の時間を守っているか
2、会議でどこに座っているか
3、準備をしっかりしているか
4、意見をぶつけているか
5、知っている数字や言葉を言えるか
小宮さんと紫垣さんは当事者意識のレベルが現れやすいシーンとしてこの五つの項目を挙げています。どれも仕事をする上では重要なことです。
新入社員として入社し、最初は右も左も分からない状態でしょう。
しかし、そういった中でもまずは任された仕事を(どんなにその仕事が簡単なものであっても)、しっかりと上司の期待以上にやり抜くことが大事です。「伝説の新人」になるために磨くべきは基本。初心を忘れてはいけませんよ。
(文=新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。