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ヨドバシの通販がアマゾンを超える?「来店客にネットで買わせる」巧みな戦術で急成長

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 一方、「ヨドバシ」の無料当日配送の人口カバー率は60%を超えている。11年の開始当時は東京都全域(島部を除く)と神奈川県、千葉県の一部だったが、現在は関東、関西はほぼカバーされ、北海道の旭川、江別、札幌、苫小牧の各市、宮城県、福島県、新潟県、山梨県、静岡県、愛知県、福岡県のほぼ全域に及んでいる。当該エリア内では、「Amazon」よりもアドバンテージがあるのは明らかだ。また、配送業者は複数から最適な業者が選ばれ、有料で日本郵便とヤマト運輸を指定することもできる。

 地域によっては、冷蔵庫や洗濯機のような大型家電は13時までの注文で、当日中に配送、設置、リサイクル回収まで行ってくれる。工事が必要なエアコンも、19時までに注文すれば翌日の工事が可能だ。これは、店舗があるからこそのサービスで、単なるネット通販ではなかなか真似ができないだろう。

 セブン&アイ・ホールディングスが、ネットで注文した商品の受け取りにセブンの店舗網を活用するオムニチャネル戦略を打ち出すなど、ネット通販業界では「取り置きサービス競争」が繰り広げられている。ここでも、「ヨドバシ」は「Amazon」をリードしている。注文した商品は、全国22店舗で営業時間中に、東京・秋葉原と大阪・梅田のマルチメディア店では、24時間受け取ることができるのだ。

 該当店舗に在庫があれば30分以内に準備でき、他店舗から取り寄せの場合も注文時に受け取り時期の目安がわかる上、入荷後に連絡が入るようになっている。「Amazon」も、ローソンなどコンビニと提携して取り置きサービスを実施しているが、「ヨドバシ」ほどきめ細かいサービスはできていない。しかも、「マーケットプレイス」は同サービスの対象外になっている。

「ヨドバシ」対「Amazon」競争の決め手は

 将来、「ヨドバシ」が「Amazon」に追いつき追い越せるかどうかは、品揃え、配送、サービスなどの総合的な顧客満足度が決め手になりそうだ。

 サービス産業生産性協議会が09年から発表している「日本版顧客満足度指数(JCSI)」で、ヨドバシカメラは家電量販店部門で5年連続1位を記録している。「ヨドバシ」も、14年度の通信販売部門で1位になっているが、単独ではなく「Amazon」、化粧品の「オルビス」と同点だった。顧客満足度でも、「ヨドバシ」は「Amazon」と張り合っている。

 商品数や物流インフラの「量の戦い」の次は、きめ細かいサービスなどの「質の戦い」に移っていくことが予想される。量ではなく質の戦いになれば、昔から外資系企業より日本企業に分がある。今後、「ヨドバシ」と「Amazon」の対決は、ますます面白くなっていきそうだ。
(文=寺尾淳/ジャーナリスト)

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