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森友写真偽装問題~新展開その2~

森友問題、試掘写真偽装が発覚…真相追及する野党のほうを批判するNHK報道への疑問

文=青木泰/環境ジャーナリスト
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森友問題、試掘写真偽装が発覚…真相追及する野党のほうを批判するNHK報道への疑問の画像1写真1:NHKで森友問題をスクープし、退職に追い込まれた相澤冬樹氏。

 野党合同ヒアリング(司会・進行:川内博史衆院議員)による大阪への出張調査によって、森友問題をめぐる試掘写真偽装問題は大きく進んだ。当サイトで前回報告したように、今年1月17日に野党合同ヒアリングメンバー9人は大阪まで出張し、試掘事業者と籠池泰典前森友学園理事長から説明を受けた。野党の積極的な取り組みによって、試掘写真資料を作成したとされる事業者から重大な事実をつかんだ。複数の試掘穴として説明されていたものが、同一の試掘穴であったという偽装の決定的事実を、試掘写真を作成した当の事業者が認めたのである。それに加え、1月30日に提出された同事業者による国土交通省への回答書でも、同一写真を使い回し、写真偽装の当事者として一枚かんでいたことを認めている。

 同社はHP上でも取引先の事業体として財務省近畿財務局を挙げ、いわば森友問題の当事者となっているが、回答書では、その一方で野党によるヒアリングの発表を批判している。これをNHKは「森友学園問題 立民・共産の議員の発言に工事業者が反論」と大きく取り上げたが、筆者が確認する限り、NHKはこれまで写真偽装問題を取り上げたことはなかったが、今回は事業者の報告を鵜呑みにして野党を批判した格好になっている。

 NHKは本来であれば、事業者である藤原工業株式会社(藤原浩一社長)がなぜ写真偽装を行ったのか、さらに国に対しても、なぜ偽装写真をチェックすることなく8億円の値引きの根拠とする公的資料として使用したのか、真実に迫るような報道をするべきではなかったか。このタイミングで、追及する野党を批判するというのは、真相解明にブレーキを掛けることになるのではないか。この写真偽装問題に対するNHKの報道は、見過ごすことができないほど変だ。

 NHKが本件を報道した内容(※1)をみると、写真偽装には触れず、「森友学園問題 立民・共産の議員の発言に工事業者が反論」と野党批判を前面に出して報道している。この報道によってインターネット上では、「#嘘の時代を終わらせよう #立民議員の嘘」「立憲民主党と共産党、マスコミがグルになって、捏造歪曲をしたということなんだね。これでどれだけ国会を空転させたんだ?説明してもらわないとね」「野党の偽装はだれが追及するん??」などと大騒ぎになっている。本質的な問題である写真偽装などは、どこかに吹き飛んでしまっている。

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