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安倍政権の種子法廃止に“地方の反乱”拡大…独自に条例制定、国の農業政策に反抗

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安倍晋三首相(写真:UPI/アフロ)

 主要農作物種子法(種子法)が廃止されて2年が経とうとしている。これに対して、種子法に基づいて米などの品種改良と種子供給を行ってきた各都道府県は、その根拠法を失ったことで事業の継続に強い懸念を表明し、種子法と同じ内容の条例制定でそれらを安定的に継続しようとする動きが広がっている。

 3月には北海道が種子条例を制定し、新潟、富山、兵庫、山形、埼玉各県の条例制定に続いた。さらに岐阜、長野、福井、宮崎、滋賀、宮城、鳥取の各県も年内の条例制定を決めたり、検討を表明している。また、条例制定の動きがない県でも県下の自治体での条例制定を求める意見書採択が相次いでいる。

 安倍内閣による種子法廃止の理由は「民間企業の参入を妨げる」というものであったが、戦後営々と続けられた種子法による種子供給と品種改良の継続性に対しては、まったく配慮もないものであった。これに対して、“地方の反乱”ともいえる条例制定の波のような動きが広がっている。

 しかし、条例制定でも越えることができない壁がある。それが予算の問題である。種子法があったときは、同法に基づいて各都道府県が種子供給と品種改良を円滑にできるように予算措置を取る義務が、政府にはあった。具体的には、地方交付税で各都道府県に対して予算措置を施してきた。この予算措置については、種子法廃止時に国会で議論になり、政府は当面現行通り行うと約束した。

 しかし種子法が廃止され、この予算措置が永続的に行われる保障はない。また、政府が民間企業の参入を妨げていると判断した場合は、予算措置を撤回することも予想される。地方自治体の財政が厳しいなかで予算措置を打ち切られた場合、円滑な種子供給などが難しくなる局面を迎えかねない。このような事態を防ぐためにも、国会に提出されている種子法復活法案の成立が求められているといえる。

種苗法改正案の提出見送り

 他方、政府は、種子法条例制定の動きが広がることを固唾を飲んで見ている。なぜなら、7月に予定されている参議院選挙に影響を与えるのではないかと懸念しているからである。

 地方自治体の種子法条例制定は、政府の種子法廃止に真っ向から反するもので、まさしく“地方の反乱”である。これまで、政府の農業政策に地方自治体が反する施策を取ることはなかった。政府はこのような事態が生じることを恐れていた。

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