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コンビニ店舗、異次元の過剰状態に…“共食い”地獄でFCオーナーの利益ジリ貧

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「gettyimages」より

 コンビニエンスストアの出店数に大ブレーキがかかっている。ローソンは2019年度の国内店舗の増減数をゼロにする計画を明らかにし、セブン-イレブンも同年度の増加数は150店舗にとどまるもようだ。これは、40年ぶりの低水準だという。

 24時間営業の賛否や人口減少による市場の縮小、店舗の人員不足など多くの困難を抱えるコンビニ業界だが、すべての基礎となる「出店数」が止まってしまうと、これ以上成長する余地がなくなってしまう。そこで、各社の今後の出店戦略などを流通アナリストの渡辺広明氏に聞いた。

FCオーナーの利益は減少


 コンビニへの風当たりが強まるなか、常々いわれていた市場の飽和が顕著になってきた。そんなコンビニの窮状を、渡辺氏はこう語る。

「ここ数年は、今までのように『店舗を開けば基本的に儲かる』という、出店数に頼ったビジネスモデルは限界を迎えています。特に都心部では、近隣でのコンビニ同士の競合はもちろん、同ブランドによる共食い状態、いわゆるカニバリゼーションも起きています。今後も同じようなビジネスモデルを維持し、成長していくのは困難でしょう」(渡辺氏)

 現在、日本のコンビニ店舗数は5万5779店(19年1月時点)だが、今後は劇的に増えることは難しそうだ。

「多くの新規店舗はFC(フランチャイズチェーン)加盟店です。しかし、昨今の時給の高まりと人手不足もあり、オーナーの利益が減少しています。儲からなければ、新規出店に手を挙げる人も出てきません。出店数の飽和と同時に、オーナーたちの利益も飽和状態といえるでしょう」(同)

 コンビニオーナーの月利益はさまざまな要因により変化するが、日販(1店舗の1日の売り上げ)の10倍程度といわれている。しかし、最近はその水準を下回っているという話もあり、現状の店舗の多くは利益を取りづらくなっているのだ。

路面店からオフィス内や配送サービスへシフト


 このような飽和状態を、各社が指をくわえて見ているはずがない。今後のコンビニ業界の戦略を、渡辺氏はこう予想する。

「路面店を増やすのが厳しければ、次は建物の中。オフィスや工場、大学などに店舗を構えるケースです。単体では採算が取れないような小規模なマイクロマーケットにも出店し、最寄りの店舗が母店となって商品を配達するようなスタイルが増えると思います。駅ナカにもファミリーマートやローソンの店舗が増えていますし、自動販売機のようなオフィスコンビニも各社が『オフィスファミマ』『プチローソン』『セブン自販機』を展開中です」(同)※プチローソンは現在新規申し込みを一時停止中。

 また、以前から取り組みがなされている配送サービスも、各社の“対飽和戦略”の重要プロジェクトだ。

「現在、セブンは西濃運輸と提携して御用聞き・お届けサービスを展開中です。仕事を抜けられない方や買い物に行けない高齢者にニーズがあるようですが、まだまだ浸透はしていないですね。ローソンも、佐川急便の親会社・SGホールディングスを通じて配送サービスを行っています。しかし、導入店舗はわずかで、今後の展望が見えていない」(同)

 ローソンは生鮮商品を店舗で受け取れる「ローソン フレッシュ ピック」というサービスも実施中で、今後はエリアの拡大を目指すという。

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