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世界最大のアイドルフェス「TOKYO IDOL FESTIVAL」10年史【前編】

最初で最後のももクロ出演、大森靖子らの夢のソロステージ…TIFはいかにして始まったか

文=ガリバー

 はじめまして、ガリバーと申します。女性アイドルのライブや握手会に通いまくり、主に現場から日々アイドルを応援している一介のヲタクです。好きが高じて、年間で最高466の現場に通ってしまったこともあります。現在は1児の父親として、家庭とヲタ活の両立を楽しんでいます。

 そんな立場から、現代日本の女性アイドルシーンに対する考えを、連載という形で書き連ねていきたいと思っています。第1回のテーマは、8月の2日(金)、3日(土)、4(日)に開幕される世界最大のアイドルフェス「TOKYO IDOL FESTIVAL」です。

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記念すべき第10回目の開催を迎えた「TOKYO IDOL FESTIVAL 2019」(撮影は編集部)

 国内フェス動員数ランキングTOP10の中に、アイドルフェスが入っていることをご存じだろうか? 「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」の約27万人、「SUMMER SONIC」の約15万人、「フジロックフェスティバル」の約12万人等と並び、「RISING SUN ROCK FESTIVAL」の約7万人を上回る動員を記録しているのが、いまや“世界最大のアイドルフェス”に成長した「TOKYO IDOL FESTIVAL」(以下、TIF)。その来場者数は8万人超!(2017年時/2018年も同等数とされる) 日本固有の女性アイドル文化の象徴ともいえる存在にまで成長したこのTIFも、今年で10年目、10回目の開催となるのだ。

 数々のグループアイドルが誕生し、その状況をもって「アイドル戦国時代」といった呼称も一般化し始めていた2010年に産声を上げたTIF。このフェスは、いかにしてアイドルシーンとともに歩みを開始し、拡大し、そしてアイドル界の揺るがぬトップランナーイベントへと変貌を遂げたのか、その歴史を振り返ってみたい。

アイドリング!!!あってのTOKYO IDOL FESTIVAL

 TIFの歴史を語る上で欠かせないアイドルをひとつ挙げるとするならば、アイドリング!!!をおいてほかにはないだろう。なぜならばTIFの主催者はフジテレビであり、そのフジテレビが2006年より手がけていたアイドルこそ、アイドリング!!!だからである。アイドリング!!!が解散する2015年の前年まで、TIFの総合プロデューサー=アイドリング!!!のプロデューサーであったことからも、その関係性が推し量られよう。AKB48グループを中心として、一時の低迷期を脱し始めていたアイドルシーンを、アイドリング!!!を中心により広くPRするために開始されたイベント――。少なくとも開始当初においてTIFとは、そのような存在だったのである。

 ROCK IN JAPAN FESTIVALが音楽誌という紙媒体から始まったフェスであるならば、TIFはテレビ局が始めたイベント事業である。それは、フジテレビに冠番組を持つアイドリング!!!がホスト役としてイベント進行を担当していたことからも明白であるし、アイドリング!!!解散後も、ライブステージの一部がテレビの収録スタジオであったり、番組として放送されることを重視した構成となっていることなど、10年たった現在でも濃い残滓が見て取れる。

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2011年8月27日~28日に開催された第2回TIFの模様を収めたDVD『TOKYO IDOL FESTIVAL 2011 Eco&Smile feat.アイドリング!!!』(ポニーキャニオン)

10年たっても変わらないコンセプト

 2010年当時の記者発表において、初代プロデューサーである門澤清太氏が語った言葉――

「東京にて新たなアイドル誕生の流れをつくる」
「アイドルとメディアの新たな関係性を創造する」
「日本最大級のアイドル見本市を目指す」
「フジロックフェスティバルのように、どこに行っても何かが行われているという空間を意識」
「チケットを買った人だけが楽しむのではなく、売店や共有スペースなどでたくさんのイベントを開催しているので、ふらっと来て楽しんでいただきたい」

 といった言葉の数々は、10年たった今でも変わらない、TIFの“コア理念”であろう。

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