楽天モバイルが10月から開始した携帯電話(自社回線)の試験サービス「無料サポータープログラム」(抽選で5000人が対象)で、一部のユーザーが開通手続きできない問題が発生した。各社報道によると約8割は回線に接続できたものの、2割弱のユーザーがSIMカードを送付したものの開通できなかったが、順次トラブルは解消しつつあるという。だが今回のトラブルが、「来年3月までに」としているサービス本格始動に影響はないのか。同社は現時点で料金プランも提示していない。いったい、同社で何が起こっているのか。
「今後のサービス展開に変更なし」
現在、楽天モバイルのサービス提供エリアは東京23区と名古屋市16区、大阪市24区の全域が指定されている。これ以外はKDDI回線のローミングエリア内となり、自社回線ではなくKDDIを通じて接続される。今回のトラブルは、接続障害は自社回線、KDDI回線ともに電波状況が悪い場所があり、接続できていないことが原因という。
楽天モバイル広報にトラブルへの対応と今後のサービス本格始動に関して問い合わせたところ、次のような回答があった。
「弊社が提供する『無料サポータープログラム』において、SIM到着後に一部のお客様の回線開通がスムーズに行われないケースが発生しておりました。
このような状況を受け、23日に『楽天モバイル』のウェブサイトに、お客様向けの回線開通に関する重要なお知らせを掲出いたしましたので、ご参考までにお送りさせていただきます。
『無料サポータープログラム』をご利用中のお客様へ重要なお知らせ
https://network.mobile.rakuten.co.jp/cms/news/110
なお、今後のサービス展開については現時点で特に変更ございません。楽天モバイルとしましては、今後もお客様からのご意見・ご要望をもとに、より良いサービスを提供できるよう改善に努めてまいります」
周波数の直進する特性が原因か
本格運用前にシステムバグを発見することが試験サービスの目的だったとはいえ、接続できないという事態はあまりにも大きな問題だ。実際に楽天モバイルの「無料サポータープログラム」に当選したITライターの山口健太氏は次のように解説する。
「無料サポーターの当選者は5000名と発表されていますが、実際の登録案内は5000名同時ではなく、数グループに分けて送られたようです。筆者はかなり早いグループだったらしく、11日に当選のお知らせと登録の案内が届き、14日にトラブルなく開通しました。その後、登録者が増えるにつれて開通トラブルの報告も増加している印象です。