天下の悪税消費税、今こそ5%に減税か廃止すべき…「日本は世界一の借金大国」のウソの画像1
安倍晋三首相(写真:ロイター/アフロ)

 恐れていた事態がやってきた。

 新型コロナウイルスの影響で日経平均株価が1万7000円台に大暴落。3月13日には一時、下げ幅が前日比1800円超となり、1万6690円と2016年11月以来の安値を記録した。「アベノミクスの化けの皮が剥がれた」と言ってもいいだろう。

 安倍晋三首相は「景気は緩やかに上昇している」と言い続け、昨年10月に消費税を10%に引き上げた。しかし、大方の予想通り、同月の国内消費支出は前年比で5%も下落した。

「物価が上がれば消費は沈む。消費が沈めば売り上げが落ちて、庶民の給料は上がらない」――小学生でもわかる図式だ。

 3%から5%、5%から8%と、過去に二度も経験してきた悪循環を知りながら、日本政府が「天下の悪税」を引き上げたのは、これほどお手軽で簡単な税収はないからだ。

「日本は世界一の借金大国」のウソ

 消費税増税の大義名分である「日本は世界一の借金大国」という論理が、そもそもウソである。日本の国債残高約1000兆円(国民1人あたり900万円)は事実だが、金融資産と非金融資産を足した国内資産も1000兆円以上を保有している。そして、日本の国債残高のうち海外に保有されているのは6%ほどだ。つまり、ほとんどが日本国民からの借金であり、簡単に言えば「家庭内でお父さんがお母さんにお金を借りている」ような状態なのである。

 筆者の家庭が年間に使う金額は、およそ300万円だ。単純に考えると、消費税が10%なら30万円を余計に支払わなければならない。おそらく、同じような状況の家庭も多いのではないだろうか。つまり、消費税によって、国民1人あたり30万円という、本来なら貯蓄に回せる額を政府に取られているわけだ。ちなみに、消費税が5%から8%に上がった14年、消費意欲の減退により家計の消費は年間34万円下がっている。

 消費税とは、「国民の貯金を政府の資産にすり替える悪税」といえるのではないだろうか。「高齢社会で介護費や医療費などの社会保障費が膨れ上がる」というのも増税の大義名分だったが、8%に引き上げられた際、社会保障費に回された額はわずか2割しかなかった。実際は「何に使われているかわからない」のも消費税なのである。

“アベノミクスで景気上昇”のまやかし

 消費税が8%だった5年間、安倍首相はアベノミクスを推し進めた。この間、景気の指標となる日経平均株価は13年以降、年次で1万0395円→1万6291円→1万7450円→1万9033円→1万9114円→2万2764円と上昇の一途をたどり、安倍首相は「景気は緩やかに上がっている」と言い続けてきた。

 この裏で行われていたのが、日本銀行による年間約6兆円の上場投資信託(ETF)購入である。14年から19年の5年間で約30兆円にも及び、日本の株を買い支えてきた。わかりやすく言えば、好景気を演出して消費増税反対の意見を封じ込めるために、政府が金を出してきたわけだ。

 19年に持ち上がった「老後資金2000万円問題」は、「国民に投資を喚起する」のが真の狙いであった。タンス預金を引っ張り出して投資をさせることで、政府の支出を減らそうとしたわけだ。

 政府がいくら“アベノミクス効果”を強調しても庶民が実感できないのは、こうした操作による“つくられた景気上昇”だったからではないだろうか。

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