新生・五代目山健組がついに誕生…分裂ではなく「分派」して、それぞれの路線を歩む!?の画像1
会合から途中退席する山健組直系組長たち

 今回の騒動は、いうならば、五代目山健組の分裂というよりも、同組の一部勢力が、神戸山口組からの離脱を表明した上での「分派」という表現が適切なのかもしれない。なぜならば、現在、神戸拘置所に拘留中の五代目山健組・中田浩司組長の意向のもと、神戸山口組を離脱し、五代目山健組として独自路線を歩むことを選択した勢力と、神戸山口組への残留を表明しているといわれる勢力は、敵対状態にはないからだ。そこは、組織内部の問題に起因して六代目山口組が分裂し、抗争状態を生んでいることとは大きく異なる。山健組内の両勢力間で争点となったのは、トップである中田組長の真意をどう解釈するかというものだ。

 当初、中田組長は、先代山健組組長でもある神戸山口組・井上邦雄組長の運営方針の違いを理由に、神戸山口組からの離脱を決意。神戸拘置所の中から、五代目山健組として、一本(独立組織)でやっていく意思を山健組の保守本流である六代目健竜会・西川良男会長に、弁護士を通じて伝えたといわれていた。

 「中田組長は、はっきりと神戸山口組からの離脱の意思を弁護士を通じて伝えたといわれている。だが、その後、山健組内で議論されたのが、中田組長には、現在の組織をめぐる状況や、神戸山口組が今日の至るまでの経緯がきちんと伝わっているかという点だった。中田組長は昨年12月に逮捕されて以降、接見禁止を付けられているため、弁護士としか面会ができない状態が続いている。そのために、今後の組織の方針を判断するための正しい情報が正確に伝わっているのかという点に疑義を呈する向きもあるようだ」(業界関係者)

 実際、7月11日に山健組が緊急会合を開催したものの、結論が出ないまま、3日後となる14日に再び会合が開催され、その席上、中田組長の意思があらためてはっきりと伝えられたいうのだ。それが前述した、神戸山口組からの離脱、そして五代目山健組として一本でやっていくということだったと漏れ伝わってきている。しかし、組織内には、この伝聞を「金科玉条」とする勢力とそうでない勢力が出たということになる。そして、最終的な結論が出ないまま、22日には、神戸山口組を離脱とする勢力による決起集会ともいえる会合が兵庫県高砂市で開催されたのだ。現在、その状況を確認中という捜査関係者はこう解説する。

 「山健組は現在、預かりとなっている2組織を含めた直参組織が47あり、それらのうち、拘留中の組長が1名、服役中が3名いると見られている。22日の会合では、24組織の組長らが会合に出席し、席上で神戸山口組からの離脱が正式に表明されたようだ。さらに、神戸山口組に残留したい組織は退席してもいいとする申し出もあったようだ。確認を急いでいるが、この時、5人の組長らが席を立ち、会合を後にしたようだ。今後、神戸山口組に残留する勢力も会合を開催するとみられており、そこにどの組織が参加するかで、勢力図がはっきりするのではないか」

 冒頭でも触れたように、それはあくまで、中田組長の言葉を現時点でどう捉えるのかという路線の違いによる分派であり、両者は敵対関係にあるわけではないようだ。それぞれが会合で膝を突き合わせて、互いの意思を確認するという民主的ともいえる手続きも踏まれている。ただ、神戸山口組の離脱を表明した五代目山健組は、中田組長がトップであることに変わりがないことに対して、残留する五代目山健組勢力はトップが不在ということになる。そのため、残留派の今後の組織運営については、人事面も含めた大きな改革が行われる可能性があるだろう。

 2015年8月、六代目山口組が分裂した。それから5年、今度は神戸山口組の最大勢力、五代目山健組が神戸山口組からの離脱派、残留派に分かれることになった。このことは、六代目山口組分裂騒動にどんな影響を及ぼしていくのだろうか。

(文=山口組問題特別取材班)

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