
どんなクルマなのか?
「ハリアー」はトヨタ自動車の上級SUVです。以前は「レクサス」RXの日本仕様でしたが、2009年からは国内でも海外と同じRXを売るようになりました。この時点でハリアーを消滅させることも可能でしたが、人気が高く、トヨペット店の基幹車種にもなっていたので、RXとは異なる国内向けのハリアーを開発しました。それが先代ハリアーです。2020年6月17日にフルモデルチェンジを受けて、今は新型が売られています。
人気を得ている理由
SUVは悪路を走るクルマとして生まれたので、大径タイヤの装着など外観が個性的です。ボディの上側はワゴンに準じた形状なので、居住性や積載性も優れています。カッコ良さと実用性を兼ね備えることから、SUVは人気のカテゴリーになりました。
ハリアーはSUVの上級車種で人気も高く、レクサスRXの日本仕様だった初代モデルから好調に売れています。Lサイズのボディによって前後席ともに車内は広く、内外装は日本のユーザーの感覚に合わせて上質につくり込みました。
現行型はエンジンやプラットフォームを「RAV4」と同じタイプに刷新しています。エンジンは直列4気筒2Lと、2.5Lのハイブリッドで、駆動方式は前輪駆動の2WDと4WDを選べます。ハイブリッドの4WDは、後輪をモーターで駆動するE-Fourです。
気になる8つのポイントチェック&星取り採点
(1)居住空間の広さとシートの座り心地
★★★★☆
前後席ともに座り心地は快適です。SUVなので頭上の空間に余裕があり、後席の足元スペースも広いです。
(2)荷物の積みやすさとシートアレンジ
★★★☆☆
リヤゲートを寝かせたので、背の高い荷物は積みにくいですが、荷室の床面積は十分に確保されています。
(3)視界や小回り性能など運転のしやすさ
★★☆☆☆
全長は4740mm、全幅は1855mmとワイドなので、ボディが大柄に感じます。ななめ後方の視界も不満です。
(4)加速力やカーブを曲がるときの安定性
★★★☆☆
ハイブリッドはノーマルエンジンに比べて車両重量が約80kg重く、ボディの傾き方と揺り返しが大きめです。
(5)乗り心地と内装の質感などの快適性
★★★★☆
乗り心地は低速域では少し硬いですが、SUVでは快適な部類に入ります。内装のつくりも上質です。
(6)燃費性能とエコカー減税
★★★★☆
LサイズのSUVですが、ハイブリッドの燃費性能は1.3Lエンジンを搭載するコンパクトカーよりも優れています。
(7)安全装備の充実度
★★★★☆
衝突被害軽減ブレーキは、歩行者や自転車も検知します。後退時に衝突被害軽減ブレーキを作動させる機能も選べます。
(8)価格の割安感
★★★☆☆
充実装備で内外装も上質ですが、売れ筋のG(2WD)はノーマルエンジンが341万円、ハイブリッドは400万円です。
選ぶときに確かめたい3つのメリット
・車内が広く、内装のつくりも上質です。乗り心地も良いので快適に移動できます。
・ハイブリッドは加速がなめらかで、急加速時を除くとノイズも小さいです。
・スイッチで明るさを変えられるガラスルーフも選べます(Zにオプション設定)。