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僧侶が悩みを聞いてくれる「寺カフェ代官山」で写経体験に挑戦してみた

文=安倍川モチ子/フリーライター
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「寺カフェ代官山」の「寺カフェの朝粥」
「寺カフェ代官山」の「寺カフェの朝粥」

 仕事や家事のルーティンに気力を失い、ウップンが溜まっていても吐き出す場所がない……。そんなふうに、心も体も疲れ切っている人はいませんか? 気分が晴れないときは、僧侶が接客をしている「寺カフェ代官山」がオススメです。誰にも言えない悩みを相談したり、説法が聞けたりと、他のカフェでは味わえないリフレッシュ体験ができる、ちょっと変わったカフェなんです。

代官山の街中にある「僧侶が常駐するカフェ」

 代官山駅から徒歩約2分。駒沢通り沿いにある寺カフェは、浄土真宗本願寺派生田山信行寺直営のお店です。こちらのお寺の僧侶が交代で常駐し、お客さんの悩み相談を受けたり、説法を説いてくれたりします。

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 店内に入ると、約400年前につくられたという阿弥陀如来がお出迎え。奥に入ると、左手側に阿弥陀如来様のイラストが描かれたカウンターが。その向かいには、ガラス張りの明るいテラス席があります。

僧侶が悩みを聞いてくれる「寺カフェ代官山」で写経体験に挑戦してみたの画像3僧侶が悩みを聞いてくれる「寺カフェ代官山」で写経体験に挑戦してみたの画像4

 寺カフェ誕生のきっかけについて「気軽にお寺や仏教に親しんでいただける機会を作りたかったから」と語るのは、僧侶スタッフの三浦性曉(しょうきょう)さん。2012年に新丸ビルのカフェと期間限定コラボイベントを行ったところ、1万7000人が来店。その後も形を変えてイベントを行い、2013年に現在の場所でカフェをオープンしました。

 当初は、ビルの1階にカフェ、13階には説法などが聴けるカルチャーセンターと、分けて経営していました。

「カフェとお寺を融合させた場合、世間の方々に受け入れられるのか不安だったんです。しかし、常連さんから『代官山はカフェが多いから、むしろ、お寺のカラーを出した方がいい』とアドバイスをいただき、今の形になりました」(三浦さん)

提供まで40分かかる「朝粥」

 普通のカフェからお寺のカラーが強いカフェへ進化すると同時に、メニューも変わったといいます。

「はじめは普通のカフェと同じように、当時流行っていたパンケーキなどを提供していました。火鍋を出していた時期もありますが、ここでも『お寺』という原点に戻ろうということで、僧侶が普段食べている食事に通じる和食中心のメニューに変わりました」(同)

 その結果、フードやドリンクはとっても個性的なメニューが並ぶように。

 ランチには、雑穀ごはんの上にたっぷりの野菜をのせた「ブッダボウル」、彩り豊かな小鉢がうれしい「豆乳豚しゃぶ御膳」をはじめとする、豊富な種類の御膳がラインアップされています。ヴィーガンの人にもオススメだという「精進料理」は要予約。

「代官山はオフィス街でもあります。近隣で働く方々が元気に午後の仕事に臨めるように、さまざまな食材を使って栄養バランスよくヘルシーに、満足感も得られるように、と考案された自慢のメニューです」(同)

 さらに、パフェやわらびもちといったスイーツにカフェドリンクメニューも揃い、夜はアラカルトやコース料理も加わります。

 そして、寺カフェといえば、「寺カフェの朝粥」(日曜日:9時~11時、月曜日:8時~10時、要予約)です。8種のおかずとみそ汁、特製餡とデザートが付いています。

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 朝粥はお客さんが来店してから炊き出すので、提供までに約40分かかるこだわりメニュー。もちろん、おかゆはできたてアツアツで、しっかりとお米の甘さを感じます。

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 8種のおかずは、素朴ながらおかゆとの相性が抜群。食が進みます。

 寺カフェ特製餡も外せません。優しいカツオ風味で、餡のヒンヤリ感がアツアツのおかゆと絶妙にマッチしています。

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 そして、ドリンクメニューの中で気になったのが「玄米コーヒー」。

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 使用されている玄米は、ひょんなことで知り合った鳥取県のお米屋さんから仕入れているそう。コーヒーの味とまったく同じとは言えないけれど、お米をローストした独特の香ばしさがおもしろい一杯です。

「いわゆるカフェインレスなので、健康を気にされる方からの注文が多い、人気のドリンクです」(同)

無心になれる?女性に人気の写経体験

 寺カフェでは、浄土真宗の教えを知るきっかけにもなるとして、写経体験、腕輪念珠(数珠)作り、法話会を行っています(どれも予約推奨)。今回、参加した写経体験では、浄土真宗に根差したお経の「重誓偈(じゅうせいげ)」を写していきます。

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 費用は1500円(会員1000円)で、ワンドリンク付き。所要時間は約1時間半です。写経道具はすべて用意されているので、手ぶらで参加できるのがうれしいポイント。また、写経に使った小筆はお持ち帰り可能です。

「写経に来られる方は20~30代の女性が多いですね。『集中したい』『心を落ち着かせたい』と思って挑戦される方が多い気もしますが、中にはリピーターの方もいらっしゃって、無心で書いていかれます」(同)

 僧侶の説明を受けてから、実際に写経を書き写し、終わると「集中できた」「店内のBGMや外の音が気になって集中できなかった」など、さまざまな感想が出てくるといいます。

「集中できたかできなかったかは、どちらがいい・悪いなどはありません。写経をしている自分を俯瞰したとき、どんな状態にあったのかを知ることが大事なのです」(同)

 写経体験で、どんなことを思い、何に気づくのかは体験者のみぞ知るところ。集中力がつくか否かは、ぜひ挑戦してから判断してみてください。

安倍川モチ子/フリーライター

安倍川モチ子/フリーライター

東京在住のお笑いスキー、歴史スキー、ダンススキーな(京都の女子大の歴史学科卒、元ダンス部部長)ライターです。広告・プロモーションのプロデュース及び企画制作をしていた会社で、編集経験あり(3年弱)のため、たまに編集もします。
執筆道とりこ

Twitter:@mochico_abekawa

Instagram:@abekawa_mochico

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