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神戸山口組、池田会、絆會による同盟成立…六代目山口組はどう出る !?

文=山口組問題特別取材班
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神戸山口組・井上邦雄組長
神戸山口組・井上邦雄組長

 2017年9月12日、神戸市内で絆會(当時は任俠山口組)の織田絆誠会長の乗った車が襲撃され、ボディーガードを務めていた楠本勇浩組員が銃弾に倒れ、命を落とすという事件が起きた。

 ことの発端は、事件前に兵庫県尼崎市内で開かれた記者会見にあった。その席で、神戸山口組から離脱して新組織を発足させた織田会長サイドは、神戸山口組、特に井上邦雄組長を名指しで痛烈に批判。それに対する報復がこの襲撃事件へと繋がり、身を挺して織田会長を守った楠本組員が犠牲となったのだった。

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絆會(当初は任俠団体山口組)結成時の様子。当局やメディア関係者も多数押し寄せた

 一連の襲撃事件に対するは、神戸山口組内部でも賛否を生んだ。特に織田会長と昵懇の間柄にあった池田組・池田孝志組長は、織田会長襲撃事件後、すぐさま舎弟頭を辞任。執行部ではない最高顧問の就任し、組織の中枢からは一線を画すことになった。つまり、井上組長と池田組長の間で摩擦が生じることになったのだ。

 その軋轢はその後も緩和されることなく、2020年に池田組は神戸山口組を離れ、上部団体を持たない独立組織として運営されていくことになったのだった。同時に絆會とは、組織は別々ながらも運命共同体という関係を築いたのである。

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絆會・織田絆誠会長

 その流れの中でも、六代目山口組サイドは神戸山口組を始め、そこから離脱した組織に対しての攻撃を過熱させていった。まさにそれは、ヤクザの真髄である暴力を持ってしても、山口組分裂問題を解消させるという強い意志表示ともいえるものだった。そしてそのことが、神戸山口組サイドによる、存続を賭けた今日までの戦いに繋がっていったのではないだろうか。

 そうした流れと各組織の思惑のうえに結ばれた関係性が、この度明らかになった、神戸山口組と池田組の連帯なのだろう。両組織の間には、これまで同様あくまで独立組織でありながらも、親戚ともいえる深い関係が結ばれたのだ。

 そして、絆會だ。絆會は池田組と運命共同体の関係を結んでいる。池田組が神戸山口組と親睦を深めるということは、神戸山口組と絆會に現段階においては特別な関係性は築かれていなくとも、池田組を介して、三派同盟ができあがることになったのだ。

 そして迎えた9月12日。楠本組員が、今から5年前に銃弾に倒れた場所には、神戸山口組、池田組、絆會の最高幹部が集い、故人の冥福を祈ったのだった。

 だが、こうした3者の関係性は、六代目山口組サイドを刺激する可能性が十分に考えられる。今後、六代目山口組勢力はどういった動きを見せるのか。場合によっては、比較的静かになっていた斯界に、またも不協和音が流れるのではないかと、現在業界関係者の間では不穏な空気が漂っているという。

(文=山口組問題特別取材班)

山口組問題特別取材班

ヤクザ業界をフィールドとする作家、ライターおよび編集者による取材チーム。2015年の山口組分裂騒動以降、同問題の長期的に取材してきた。共著に『相剋 山口組分裂・激動の365日』(サイゾー)がある。

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