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大学教授、ボディビルダー、経営者…「バズーカ岡田」脅威のタイムスケジュール術

文=清談社
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バズーカ岡田公式サイト」より

 現代人は仕事、趣味、スキルアップ、副業……など日々多くのことに追われ、各々タイムスケジューリングにも苦慮している。中には時間管理がままならず、すべて中途半端になってしまう、という人もいるだろう。

 そんな中、大学教授、ボディビルダー、経営者など様々な顔を持つのが岡田隆(バズーカ岡田)氏だ。それぞれの分野で結果を出し続ける同氏に、忙しい現代ビジネスパーソンに向けたバズーカ流タイムスケジュール術を聞いた。

 岡田氏(43歳)は日本体育大学の教授であり、パーソナルジム「STUDIO BAZOOKA」やボディケアサロン「ACTIVE RESET」を展開する経営者でもある。また、ボディビルダーとしても昨年8月に開催された「日本マスターズボディビル選手権」の40歳以上級で優勝し、同年11月の「世界ボディビル選手権」マスターズ40-44歳70kg以下の部門で3位に入賞した。

 このほかにも『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)などメディアへの出演や登録者数約25万人のYouTube「バズーカ岡田の筋トレラボ」の配信など、活躍は多岐にわたる。それぞれで結果を出すために、どのようなタイムスケジュール術を駆使しているのだろうか。

 「私の時間管理のポイントは3つあります。1つめは、生活の核となり、自分を律してくれるものである『筋トレ』。2つめは、3時間おきの食事。3つめは睡眠時間の確保です。中でも筋トレが時間管理を猛烈に押し進める源泉であり、核になっています。やると決めた日には絶対にトレーニングをしたいので、仕事をなんとしても終わらせるという原動力になる。やりたいことをやるために、時間を作る、そのために自分を律し、仕事の効率化も図っているという形ですね」

3時間おきの食事で効率化を図る

 2つめは「3時間おきの食事法」である。これは、定期的にタンパク質を補給することで、太りにくく、筋肉も発達しやすくなる効果があり、ボディビルダーにとってはメジャーな食事法だ。

 「この食事法によって、3時間というひとまとまりの活動時間が生まれます。この枠の中で、どのように仕事を進めるかを考えるのです。また、食事内容も重要。ボディビルダーは摂取した栄養素が、体やその後のパフォーマンスにどう影響するのかということに敏感です。たとえば、今回のように取材で機敏な受け答えが求められるときや論文を書くときなどは、頭が働くように前もって多めに炭水化物を食べておく。このように食事後には、なるべく頭を使う仕事を入れ、効率と質の向上が見込めるようにスケジューリングしています」

 ボディビルダーでなくとも、食事後に何の仕事をするかという観点は参考になるだろう。そして、3つめは睡眠時間の確保だ。

 「現在、7時間は布団に入れるように生活を設計しています。7時間確保できなければ、その日はトレーニングはしません。睡眠不足で行う2回のトレーニングと、全力でやる1回のトレーニングであれば、後者を取るという事です。トレーニングの質が全然違いますし、睡眠不足で翌日全てのパフォーマンスが低下しますからね。睡眠時間の確保は仕事のパフォーマンスや健康を考える上でも欠かせません。私も30代までは睡眠時間を削って仕事や筋トレをしていましたが、40歳を超えるとそれも続かなくなり、パフォーマンスも下がりました。睡眠を削っても過ごせる人もいますが、削らなければもっと心身にとって良いことは間違いないですからね」

 また、経営に関しては現在、ある程度社員に任せられるように運営しているそう。ただ、それも自分自身の時間管理術のひとつだと岡田氏は話す。

 「経営に関しては、大学の教え子が役員や社員として働いてくれているので、ある程度任せられています。学生時代から彼らとの関係を築いてきて、素晴らしい人たちだと心から感じるので、将来は教え子の活躍の場を作りたい、一緒に仕事がしたいと思っていました。結果論ですが、そのような人間を育成することも自分の時間を拡張することにつながるため、時間管理のひとつと言えるでしょうね。もちろん、自分のためではなく、教え子にとってもいい関係であることが大前提ですが」

 会社の部下を育成することも、ここにつながってくる。取引先との関係性向上や売上などのメリットもあるが、部下の成長は自分の時間の拡張も意味するのだ。

 ほかにも岡田氏は「週1回は家族と過ごす日を設ける」と決めている。そうすると、仕事や筋トレとのメリハリがつくのだそう。

バズーカ岡田流の人生ハック

 岡田氏にとって、このようなストイックなスケジュールを可能にするモチベーションは「お金」ではなく「楽しさ」だ。

 「僕のミッションは『筋トレを社会実装する』ことです。もともと筋肉が好きで、もっと社会に筋トレを普及させていきたいと思ったんです。そのため、教授や経営者、ボディビルなど草鞋をいくつ履いても、それはすべて筋肉に関係しているので基本的に楽しいし、やりがいもある。また、かわいがっている教え子とも仕事ができるんですから、幸せですよ。もちろん、ノーストレスではありませんが、好きなものに関係している仕事だからできているのだと思います」

 ただ、岡田氏と同じような熱量で筋トレに没頭できる人はごくわずか。それどころか、同氏がいうような「時間管理を強烈に押し進めてくれる好きなこと」がない人も多い。仕事をそれほどの熱量で好きになれればいいが、それもなかなか難しいのが現実だ。

 「これはライフハックのひとつでもありますが、好きなことを見つけるには『他人の思考に乗っかること』がいいと思います。自分の脳で発想できることや自分の経験だけで出会えることには限界がある。たとえば、自分はまったく興味がなくともサウナ好き、釣り好き、登山好きなどの友達に付き合ってみると、好きになるかもしれないし、新たな発見があるかもしれない。実際、私自身が他人の思考に乗ることで人生が変わったんです。ボディビルはもともとやるつもりはなかったんですが、学生に誘われて始めたんです。それが今や世界大会まで参加するほどなんですから、人生どうなるかわかりませんよ」

 「他人の思考に乗る」以外にも、岡田氏には人生における信条がある。それが「キツイ環境に片足を入れ続ける」ことだ。

 「今の自分にとって少しキツイかなという環境に片足だけ入れることで、絶えず新しい刺激を実感でき、自分の成長も促せます。私は2012年から2021年まで柔道全日本男子チーム体力強化部門長を務めましたが、当初自分では力不足ではないかと不安でした。ただ、だからこそ必死に勉強し、新たな知識や経験を得られたことで自分自身の大きな成長につながりました。また、ボディビルの世界選手権は当初は完全にアウェーでしたが、新しい筋肉の調整方法など、新たな発見も多かった。居心地の悪い場所、もしくは痛みを伴う環境に片足を入れておくと成長を実感でき、うれしくなります。これもすべて『筋繊維を痛めつけ、休息させて、肥大させる』という筋トレの応用です。このように、自分を高められる環境や核となるものを設定し、その上で時間管理を考えていくことが大事だと思います」

 人生も筋トレも「NO PAIN NO GAIN」。自分を適度に律して、たくましい人生を送ろう。

清談社

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せいだんしゃ/紙媒体、WEBメディアの企画、編集、原稿執筆などを手がける編集プロダクション。特徴はオフィスに猫が4匹いること。
株式会社清談社

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