今年も残すところもあとわずかとなった。年末年始には、帰省や旅行などに出かける人も多いだろう。そんな時に頭を悩ませるのが、毎年恒例の道路の大渋滞。10kmや20kmの渋滞といったケースもざらで、1日の大半をクルマの中で過ごしたという経験をお持ちの方も多いだろう。そこで、国土交通省が11月25日に発表した「年末年始の渋滞ランキング」を取り上げる。年末年始にクルマでの移動を考えている方は、ぜひ参考にしていただきたい。
対象期間は、昨年(15年)12月26日から今年(16年)1月4日までで、朝7時から夜7時までの12時間を対象としている。取り上げたのは、高速道路と都市高速道路。
さて、高速道路の渋滞ワースト1位は、東名高速上り車線の海老名JCT(ジャンクション)から横浜町田IC(インターチェンジ)となっている。都市高速道路の渋滞ワースト1位は大阪と兵庫を結ぶ「阪神高速3号神戸線」の下り線の西宮JCTから第二神明接続部となっている。高速道路の渋滞ランキング・ワースト10は以下の通り。
<高速道路渋滞ランキング・ワースト10>
順位 都道府県 路線名 方向 区間名 延長(km)
1 神奈川・東京 東名高速道路 上り 海老名JCT~横浜町田 13.9
2 静岡・神奈川 東名高速道路 上り 御殿場~大井松田 25.2
3 三重 東名阪自動車道 下り 四日市~鈴鹿 9.5
4 愛知 東名高速道路 下り 豊川~音羽蒲郡 15.1
5 三重 東名阪自動車道 上り 亀山JCT~鈴鹿 5.2
6 神奈川 東名高速道路 上り 秦野中井~厚木 15.1
7 愛知 東名高速道路 上り 音羽蒲郡~豊川 15.0
8 愛知 東名高速道路 上り 岡崎~音羽蒲郡 9.2
9 東京・神奈川 東名高速道路 下り 横浜町田~海老名JCT 14.0
10 兵庫 中国自動車道 上り 西宮山口JCT~宝塚 10.3
ワースト10の中に東名高速が7カ所も入っている。また、東名阪自動車道が2カ所となっており、東京-大阪間の高速道路の渋滞ぶりが際立っている。3位に入った東名阪自動車道の下り線の四日市-鈴鹿間は前年6位、4位の東名高速道路の下り線の豊川-音羽蒲郡間は同9位、5位の東名阪自動車道の上り線の亀山JCT-鈴鹿間は同8位で、いずれも渋滞度合の悪化が予想されている。特に、三重県、愛知県での区間が渋滞悪化度合いを増して、ワースト・ランキングを上げている。
都市高速道路
また、都市高速道路の渋滞ランキング・ワースト10は以下の通り。
<都市高速道路渋滞ランキング・ワースト10>
順位 都道府県 路線名 方向 区間名 延長(km)
1 兵庫 神戸線 下り 西宮JCT~第二神明接続部 24.9
2 兵庫 神戸線 上り 第二神明接続部~西宮JCT 24.9
3 東京 渋谷線 上り 東名道接続部~大橋JCT 6.7
4 埼玉・東京 三郷線 上り 三郷JCT~小菅JCT 10.4
5 東京 渋谷線 下り 谷町JCT~大橋JCT 4.9
6 千葉・東京 湾岸線 西行 東関道接続部~葛西JCT 11.2
7 埼玉・東京 池袋線 上り 美女木JCT~板橋JCT 12.1
8 東京・神奈川 湾岸線 西行 東海JCT~川崎浮島JCT 9.0
9 東京 中央環状線 内回 熊野町JCT~西新宿JCT 7.6
10 東京 新宿線 下り 西新宿JCT~中央道接続部 7.4
こちらは、ワースト10のなかで東京の首都高速道路が8カ所入っているが、ワースト1位、2位は大阪と兵庫を結ぶ「阪神高速3号神戸線」の西宮JCT-第二神明接続部の上り線と下り線となっている。ここは、有名な渋滞区間であり、迂回などをお勧めする。
年末年始はサンデードライバーが運転するケースが多くなるので、交通事故などにはくれぐれも気を付けて、良い年をお迎えいただきたい。
(文=鷲尾香一/ジャーナリスト)