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リーマンの買収に失敗したとはいえ、野村グループが生き残るにはグローバルな金融機関として事業展開するしか道はない。そうでないと欧米の一流企業から相手にされない。もし、国内だけにとどまれば、10年後には中国やインドの新興国の証券会社に買収されることだってゼロではない。
国内営業派は国内業務でしっかり稼ぐ。その間に海外事業を立て直す。野村HDと野村證券の業務の執行責任者を分けた、真の狙いはここにある。海外事業の立て直しという使命を帯びて2トップは居座ったのである。立て直しができなければ、今度こそ、経営責任を取らされることになる。野村證券の新社長に就いた永井氏は施政方針演説で「10年後に野村證券をアジアで最強の投資銀行にする」と述べた。国内営業派の復権は、HD全体の地殻変動を起こすことになるのだろうか。
(文=編集部)
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