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ここでのポイントは、ALICがバターの輸入価格として商社に支払った金額と、バターを乳業会社に販売した卸売価格の間に158円の差益があるということです。新聞報道によれば、ALICはこの緊急輸入で40億円の差益を得ているそうです。
これが経済学の教科書に書いてある(2)のウェッジという差益です。
つまり供給量をコントロールしている機構に巨額の差益が発生しているということは、経済学の教科書通り「供給不足が発生していることが証明されている」のです。供給不足の下では、バターの小売価格は上がり、一部の消費者はバターをあきらめてバター風味のマーガリンに切り替えたり、一部のお菓子業者はバターを使わないお菓子を生産するようになります。
そして、高いバターを買える人だけが供給不足でつり上がった価格のバターを買っているという状況が起きます。
いかがでしょうか、みなさんの実感通りではないでしょうか。
やっぱりバターは不足しているのです。
(文=鈴木貴博/百年コンサルティング代表取締役)
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