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男性用スーツの市場規模は10年前の7割程度に減少しており、ここ数年の団塊の世代の大量退職は、業界全体にとって悩ましい問題となっている。青山商事は、スーツの売り上げ減少にどう対処したのか。
青山商事の15年9月中間期の決算説明資料によれば、スーツの販売単価が12年同期に比べて16.8%上昇している。
【スーツ販売着数、平均販売単価推移】
決算時期(販売着数、平均販売単価)
12年9月中間期(95.6万着、2万3802円)
13年9月中間期(87.1万着、2万5034円)
14年9月中間期(77.9万着、2万6078円)
15年9月中間期(78.2万着、2万7803円)
※青山商事16年3月期上期の決算説明資料より
15年9月期の販売着数は同18.2%減っている。一方、平均販売価格は上昇した。過度の安売りセールの廃止や高価格帯のラインアップを充実させたからだ。その結果、既存店の売上高は5.0%伸び、採算が改善したことがわかる。
それにしても、安売りがウリだった青山商事が10万円のスーツとは驚くばかりだ。訪日客が多い洋服の青山銀座本店は、免税売り上げが全体の3割を占める。10万円スーツは、免税店となっている全83店舗で売り出す。青山商事は、15年3月期に10億円だった銀座本店の免税売り上げを18年3月期に30億円まで伸ばすと鼻息を荒くしている。
紳士服業界もまた、インバウンド商法で活気づいているのである。
(文=編集部)
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