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また、タクシーには運賃が1割引きになる「障害者割引」という制度がある。これは、割引分を国や自治体が補助する仕組みだ。割引には障害者手帳の提示が義務づけられており、障害者手帳を持つ人と同乗する場合も割引が適用される。
しかし、中にはこんなケースもあるようだ。ある客が「障害者手帳を家に忘れてきてしまいました」と運転手に告げると、運転手は何も言わずに「障害者割引」を適用するボタンを押した――。
割引の適用には、障害者手帳の提示が義務付けられているのではないだろうか?
「提示がないと『割引はできません』と言うこともあるけど、『忘れてきちゃった』と言われたら仕方ありません。そんなやりとりで時間を取られるのはもったいないし、そのお客さんを降ろした場所に次のお客さんがいる場合、『すぐに乗せたい』ですから」(別のタクシー運転手)
微妙な運転手心理が働くようだが、手帳を交付されていないにもかかわらず「忘れた」と申告する行為は、当たり前だが厳禁である。
ワンメーターの客を「ゴミ」と呼び、無言で発車する運転手も
タクシー運転手の営業パターンは「付け待ち」と「流し」に分かれる。付け待ちとは、ホテルや駅の前などに「付けている」タクシーであり、長距離客を狙っている場合は30分~1時間の待機も珍しくない。そのため、近距離だと嫌な顔をされたり、場合によっては返事すらされないこともあるようだ。
逆に、流しのタクシーで嫌な顔をされることはきわめて少ない。特に、駅との間を往復する住宅地のタクシーは、客を降ろして駅に戻る際は空車が当たり前だ。そのため、駅に戻るタイミングでお客さんを乗せることができると、たとえワンメーターでもうれしくなるという。
「俺たち流しのタクシーは、とにかく多くの客を乗せることで売り上げを立てている。特に“中”(千代田区、港区、中央区、渋谷区、新宿区など)は、『ワンメーターの客を降ろすと、そこに上客がいた』というケースもある。ワンメーターの客が、客と客をつなげてくれるんだ」とは、都内の流し専門のタクシー運転手の言葉だ。
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