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中沢光昭「路地裏の経営雑学」

その転職活動では失敗する!人材会社頼みはNG、こんな地道な努力が転職を大きく左右

文=中沢光昭/経営コンサルタント
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 仕事の幅を広げたり深めたりするために資格を取ろうとしたり、周囲の人とこまめに円滑にコミュニケーションを取るということは、やっておくに越したことはないということは認識しつつも、大多数の人はやり続けられません。即効性がないからです。そうした努力をすること自体、「どこかで見てくれる人がいる」と思い続けることが重要です。それが資格となって形に残ったり、何かエピソードができたりすることは、社内で新たな仕事を得ようとする際に人事担当者とのネタになりますし、転職活動においても同様です。

 そんなに興味を持っていない事柄について、自分の人生をより豊かにしたいという思いできちんと行動に移せる人は、勤勉なので何をやっても大丈夫だと思います。

外への扉を開く

 社内で一通り取り組んだ上で、「やっぱり外に機会を求めるしかない」と判断したときには、まずは会社に在籍しながらの転職活動に踏み出しましょう。

 オーソドックスなのは、職務経歴書を書いて、人材エージェント会社に登録して、そこのデータベースに掲載されている求人情報を探して積極的にエントリーしたり、あるいは転職エージェントやキャリアコンサルタントと相談して、求人情報を紹介してもらったりすることです。

 大方のキャリアコンサルタントは非常に忙しく、そして実に「正直に」対応してくれます。そのため、面談をして「何か相性にフィットした求人が出ましたら情報送りますね」という結びで終わった場合は、そのコンサルタントはあなたに手間をかけている時間がないので、あなたのために時間を割けないというサインであり、希望するような求人情報が後日送られてくることはないと思っていいでしょう。キャリアコンサルタントは高いノルマ(採用成立時に企業側から払われる成功報酬)を課せられている以上、成功率が低いと判断した人に対してあまり時間を割きたくないというのは当然でしょう。

 また、最近は「こういった職歴・キャリアの人はこうしたところに転職した」というデータが蓄積されているため、システムによる自動処理も進んでいるようです。よって、職務経歴書を一生懸命書いて登録しても、システムによって「この人は、だいたいこんなもの」と判断され、なかなかキャリアコンサルタントとじっくり相談できないケースもあるようです。

 その場合は、とりあえず自分でいくつかの会社に応募してみて、書類選考や面接を受けていきましょう。結果が芳しくないようであれば、考え直して今の会社に腰を据えて何かに取り組み、職務経歴書に興味深いストーリーを書くためにがんばるというのも、至極真っ当な選択肢です。

中沢光昭/株式会社リヴァイタライゼーション代表

中沢光昭/株式会社リヴァイタライゼーション代表

企業再生コンサルタント兼プロ経営者。
東京大学大学院工学研究科を修了後、経営コンサルティング会社、投資ファンドで落下傘経営者としての企業再生に従事したのち、上場企業子会社代表を経て独立。雇われ経営者としてのべ15期以上全うし、業績を悪化させたのは1期のみ。
事業承継問題を抱えた事業会社を譲受け保有しつつ、企業再生とM&Aをメインとしたコンサルティングおよび課題内容・必要に応じて半常勤による直接運営・雇われ経営者も行う。シードステージのベンチャー企業への出資も行う。
株式会社リヴァイタライゼーション 代表・中沢光昭のプロフィール

Twitter:@mitsu_nakazawa

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