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郵政上場、株購入者全員が損の異常事態…LINE、個人情報「筒抜け不信」で上場絶望的か

文=編集部
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JR九州は第2の郵政グループになる

 九州旅客鉄道(JR九州)は、今秋に東証1部へ上場する見通しだ。旧国鉄の分割民営化で誕生したJR7社のうち、株式を上場するのはJR東日本、東海、西日本に次いで4社目となる。現在は独立行政法人の鉄道建設・運輸施設整備支援機構が全株式保有し、国の管理下にある。

 同機構はJR九州の株式上場に向け、保有する全株(32万株)の売却を担当する主幹事証券を選定した。国内証券会社は野村證券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、SMBC日興証券の3社で、海外はゴールドマン・サックス証券とJPモルガン証券の2社だ。全体を統括するグローバルコーディネーターである野村、三菱モルガン、JPモルガンの助言を得て、同機構は株式市場の状況などを勘案しながら、株式の売り出し時期と規模を決める。

 JR九州の上場には、第2の郵政グループになるのではないかとの危惧がつきまとう。昨年11月の郵政グループ3社上場の際には、証券業界挙げて投資家の取り込みを図った。

 しかし、今年に入り日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の3銘柄は、いずれも公開価格を一時割り込んだ。つまり、株式を買った人全員が含み損を抱えるという事態になったのだ。3社の株主は延べ180万人に上り、儲かったのは保有株を売り出した政府だけだ。

 JR九州の上場も郵政グループと同じ構図で、保有株式を放出する政府が利益を得て、株を買った投資家は含み損を抱えるという最悪のパターンになり得る。

 IPO銘柄は玉石混交だ。15年のIPOのうち、初値以来一度も株価が上がらない銘柄は92社中28社あった。上場がゴールという新興起業家が後を絶たず、16年のIPOが年間100件に達するのは困難と見られるようになったゆえんだ。

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 アパレル分野では、カジュアルブランド「アースミュージック&エコロジー」などを展開するストライプインターナショナル(旧クロスカンパニー)が16年中に東証へ上場する方針を表明しており、ほぼ確実とみられている。時価総額は2000億円規模になる。

 14年度のグループ売り上げは1100億円、店舗数は1100店を誇る。ストライプインターナショナルのホームページには、「株主・投資家情報」のコーナーが新設された。東京・兜町では「IPO接近か」との見方が強まっている。

 3月1日付でクロスカンパニーから現社名に変更した。国内の店舗展開に加え、新ブランドの「エコ」の海外展開や衣料品の貸し出しサービスを今度の事業の中心に据える。社名変更の狙いを「過去の成功体験を捨て、新しい分野に挑戦するため」と石川康晴社長は説明している。

 ほかにも、フリーマーケットアプリのメルカリなど多くの上場予備軍が控えているが、スマートフォン関連は、まさしく玉石混交状態である。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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