96年に出店した「スターバックス」は、高価格帯のテイクアウトできるコーヒーというスタイルが人気を博した。スタバはおしゃれなカフェとして若者の間に溶け込んだ。
サザビーは97年、日本証券業協会(現・JASDAQ)に株式登録したが、11年にMBO(マネジメント・バイアウト)で上場廃止を決めた。成長と収益が判断基準になる上場会社と、新しいものを追い求める同社のスタイルが相容れなかったのである。
鈴木氏は会社を所有し続けることにもこだわらない。14年10月、約4割の株式を保有するスターバックスコーヒージャパンを米スターバックス本社に500億円で売り渡した。決算公告によると、サザビーリーグの15年3月期の連結売上高は967億円、純利益138億円、スタバの売却益で利益剰余金は442億円と潤沢だ。
スタバの成功で日本への進出を考えている外資系からの提携申し込みが殺到している。その中からサザビーリーグが次に引き受けたのが、米ニューヨークで人気のシェイクシャックだった。20年までに20店舗の出店の予定をしている。
シェイクシャックは、“ハンバーガー界のスタバ”と呼ばれている。流行の発信人が同じだけに、スタバのようにブームを巻き起こすのではないかとの期待が高まっている。
かくして、高品質・高価格を先取りした1000円バーガーが次々と日本市場に誕生した。
米カールスジュニアが3月4日に秋葉原にオープン
液化石油ガス大手、ミツウロコグループホールディングス傘下のカールスジュニアジャパンは3月4日、米ハンバーガー店「カールスジュニア」の日本1号店を東京・秋葉原に開店した。
アンガス牛を使ったシックバーガーシリーズなどを扱う。単品が税抜き850~1220円で、飲み物などのセットが同1200~1570円だ。
カールスジュニアは米CKEレストランホールディングスが世界展開をしている。日本の運営権はミツウロコグループが取得した。米国本社は「日本はアジア最大のハンバーガー市場」と位置づけており、「今後、10年間で150店にする」と意気込んでいる。
バーガーキングとウェンディーズは再上陸
日本に進出してきたハンバーガーチェーンは栄枯盛衰の歴史だ。71年、藤田田氏が創業した日本マクドナルドは、日本におけるファストフードの元祖として長らくチャンピオンの座にあったが、今や米マクドナルド本社が買い手を探すほど業績が低迷している。