銀座にあるラーメン店「銀座 篝(かがり)」に行ってきました。
篝は、流行の発信地である銀座の路地裏でひっそりと営業しています。篝がある銀座4丁目といえば、銀座三越や大型百貨店など有名ブランドの旗艦店が立ち並ぶ、日本でも有数の商業地です。路地裏とはいえ、そうしたなかにラーメン店があるのは異色かもしれません。しかし、ラーメン店ですが佇まいは料亭のような趣があります。従来のラーメン店とは一線を画した、銀座でも通用する高級志向です。
ちなみに店名の篝とは、「篝火」や「篝火をたく鉄製のかご」のことです。篝火は、『源氏物語』の巻名のひとつでもあります。銀座の路地裏で料亭のような佇まいの同店にぴったりの店名ではないでしょうか。ブランディングにおいて、店名が一役買っているといえそうです。
筆者は、平日の12時過ぎに同店を訪れましたが、20名ほどの行列ができていました。30分ほど待って入店しました。筆者が注文したのは「鶏白湯SOBA」です。
濃厚な鶏白湯スープが特徴的でクリーミーな味わいです。他店では食べることのできない珍しい味です。スープだけでも商品として成立すると思わせるおいしさでした。麺は中太のストレート麺で、鶏チャーシュー、ヤングコーン、カイワレ、玉ネギ、冬瓜が具となっています。野菜は時季によって変わるようです。麺と具はスープに合ったものを使用しており、どちらかといえばスープを引き立てるためにあるように感じます。スープは特に女性が好みそうな味で、実際に当日店内で食事していた女性たちはスープを絶賛していました。
同店は2013年3月の創業ですが、創業間もなく口コミグルメサイト「食べログ」において、2013年のベストラーメンに選出されたほどの実力です。グルメガイド『ミシュランガイド東京2016』(日本ミシュランタイヤ)には、5000円以下で食事ができるおすすめの店「ビブグルマン」に選ばれました。これだけの短期間で。こうした栄誉ある賞を受けた店はあまり耳にしたことはありません。名実ともに実力店といっていいでしょう。