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有馬賢治「日本を読み解くマーケティング・パースペクティブ」

大学、数百万円払って4年間も行く意味はある?ノートのコピーを友人に頼めない学生も

解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=A4studio

「(建前的にはもちろん授業は真面目に聞いてほしいですが)そういったことを頼める間柄というのは、ある程度時間を共に過ごして親密にならなくてはできませんよね。人間関係の形成も大学時代に身に着けたいスキルのひとつでしょうから、交渉力や他者から信頼される自分作りのためには、これらの行為も必要悪かもしれませんね。もっとも、最近はノートを借りられる友人がいないために、しぶしぶ授業に出てくる学生もいるようですが……。自分が傷つきたくないために、他者と踏み込んで話をしたがらない若者が最近多くなってきていると感じています。表面的な人間関係しか作れない若者が増えているのではないでしょうか。私の個人的経験ですが、大学時代の友人は卒業後も腹を割って話ができる数少ない仲間だと思います。価値観を共有でき、利害関係を気にせずに相談できる相手がいるということは、社会人になると特に貴重だと実感するものです。大学は生涯続く友人を作ることができる数少ない場所でもあります。学生のみなさんには、自由に使える時間の価値を自覚して、友人と共に有意義に過ごしてもらいたいですね」

 時節柄、大学生になったばかりでこれからを不安に思う読者も多くいるだろう。しかし、在学時に費やした時間や築いた人間関係が、結果的に将来の財産になると考えられれば少しは気も楽になるというもの。「自分に投資できる時間」として大学を捉えることも、昨今の大学生の心得のひとつだといえそうだ。
(解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=A4studio)

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