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――当団地は発足半世紀で、足元の業況が思わしくないということですね。経営の後継者問題などで、事業者数は減少しているのでしょうか。
加藤 経営者は2世どころか、3世の世代に入っているところも珍しくありません。この団地は鉄鋼関連の会社でなければ入居できないのですが、事業所が減少しているということはありません。
――当団地の各社が直面している問題には、どのようなことがありますか。
加藤 他業界にも起こっていることでしょうが、人手不足が問題となるかもしれません。特に鋼材の配送は大型トラックを使うので、その運転手確保が心配です。また、問題ということではありませんが、当組合は近隣との融和を運営の最重要課題としています。
騒音や環境汚染の問題はありませんが、大型トラックが出入りしますので、交通事故を起こさないよう、各事業所に強く要請しています。また、近隣自治会とも互いに話し合える関係を構築しています。
――直近の新しいビジネス的な動きがあれば教えてください。
加藤 川上である鉄鋼メーカーが需要家に製品を直送する動きが出てきました。当団地としては、在庫と加工の両方の機能を担った流通基地としての位置づけをますます強化していかなければならないと思っています。それが需要家に対する当団地総体としての付加価値となるかと思います。
――ありがとうございました。
(文=山田修/ビジネス評論家、経営コンサルタント)
※本連載記事が『間違いだらけのビジネス戦略』(クロスメディア・パブリッシング/山田修)として発売中です。
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